2017年11月24日金曜日

血統予想 第37回 ジャパンカップ(GⅠ)


1着賞金3億円!ジャパンカップですね!近年は外国馬の出走も少なくなり日本馬の戦いの様相が強いですが、それでも外国馬を軽視するのは禁物ですし、3歳馬と古馬との戦いも楽しみな一戦ですね!(^◇^)

第37回 ジャパンカップ(GⅠ)

11月26日(日) 東京競馬場 芝2400m

スタンド前からスタートし1コーナー半ばまで平坦。向正面半ばまで2mほど下り、丘を登って降りた後の3コーナー半ばからはじわじわと上り続け、最後の直線半ばで一気に2mほどを駆け上がりゴール。
最後の直線が525.9mと長いので、差し、追い込みも届くイメージがあると思います。

東京競馬場ついてはJRAのホームページでご覧ください。
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東京競馬場の芝・ダートの状況についてもJRAのホームページでご覧ください。
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近走の成績から取りあげたいのは
シュヴァルグラン
レイデオロ
ギニョール
キタサンブラック
ソウルスターリング
マカヒキ
サトノクラウン

正直レイデオロ、キタサンブラック、サトノクラウンは強いです。この壁を破るのは困難ですが、あえて別の馬を狙ってみます!

血統予想本命

ギニョール 牡5

本命はギニョールです。
昨年、今年とバイエルン大賞(GⅠ芝2400m)を優勝している競走馬です。2000m~2400mのレースを主戦にしており、距離自体は問題ないと思います。枠も2枠3番とよいところに入りましたね。

それではギニョールの血統をみていきましょう。

父Cape Crossはマイル戦を主戦としたスピード優位の競走馬でした。それを母父Monsunのスタミナが支えることでギニョールは中長距離で結果を残していると考えます。Northern Dancerのクロスでスタミナを強化して、Never Bend(父Nasrullah)のクロスでスピードを強化しています。が、それだけでは終わりません。まずギニョールの血統の深部ではHyperionのクロスが多く成立しています。Northern DancerにもHyperionの血が入っているのですが、別にFair Trialという馬のクロスが深部でみられています。Fair TrialにはHyperionの血は入っていないのですが、Lady Josephineというスピードを持つ血統が含まれており、Hyperionと一緒になるとスピードとスタミナを強化する傾向があります。
次にNever BendのクロスがあることでTourbillonのクロスとLa Troienneのクロスが成立しスタミナとパワーを強化しているのですが、他の血統をみるとTourbillonの血が他にも3本は含まれています。
ギニョールの血統を全体的にみると日本でもそのスピードを発揮しているDanzigやNasrullahという血統を持ち、そのスピードを支えるスタミナもあると思います。また現在のやや荒れた東京競馬場の馬場でも十分こなせるパワーもあると考えます。最近のジャパンカップで外国馬が好走する姿はみられていませんが、ギニョールの実績とこのような血統背景を考えるとぜひとも期待したいです。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2017年11月22日水曜日

血統を考える~父ステイゴールド×母父メジロマックイーンの黄金配合~


黄金配合

~父ステイゴールド×母父メジロマックイーン

11月19日(日)京都3R2歳未勝利戦でゴールドフラッグが勝ちました。デビュー5戦目での勝利でしたが、全兄にGⅠ6勝のゴールドシップがいることでも知られていますし、今後期待が高まる競走馬ですね。ゴールドシップといえば父ステイゴールド×母父メジロマックイーンの黄金配合が有名です。
ブログでも何度か上げましたが、黄金配合を持った馬にはゴールドシップをはじめ、オルフェーヴル、ドリームジャーニーといったGⅠを複数勝利している中長距離で活躍した競走馬がいます。
今日はその黄金配合について触れてみたいと思います。

黄金配合の血統(血統表①)



ここで注目したいのは日本が産んだ名馬メジロマックイーンです。
メジロマックイーンは菊花賞や天皇賞(春)といった長距離のGⅠを勝ったステイヤーです。それではまずメジロマックイーンの血統をみてみましょう。

メジロマックイーンの血統(血統表②)

赤…Tourbillon系
青…La Troienne系
緑…Hyperion系Donatello系

現在の主流血統であるNorthern DancerやHail to Reason等の血は流れていません。
メジロマックイーンのステイヤーとしてのスタミナを支えたのは、My Babuに流れるTourbillon、Blue Eyed Momoに流れるLa Troienne、Alycidonに流れるHyperionDonatelloだと思います。血統全体をみてもスタミナにスタミナを加えた背景になっています。

これを踏まえたうえで黄金配合を焦点を絞ってみていきましょう。
黄金配合の肝は母父メジロマックイーンと父母ゴールデンサッシュと考えます。
下記はメジロマックイーンとゴールデンサッシュの血統を並べたものです。

メジロマックイーンとゴールデンサッシュの血統(血統表③)

赤…Tourbillon系
青…La Troienne系
緑…Hyperion系Donatello系

こうしてみるとTourbillonのクロス、HyperionとDonatelloのクロスがあることがわかります。これが黄金配合の良さなのだと考えます。

血統表①をもとにまとめると父父サンデーサイレンスのスピードを上記のTourbillonのクロス、HyperionとDonatelloのクロスによるスタミナが支えている血統背景になっています。これが父ステイゴールドと母父メジロマックーンの、すなわち黄金配合の血統背景になっています。

これだけでもよい血統になっているのですが、メジロマックーンの血統を最大限活かすにはBlue Eyed Momoに流れるLa Troienneの血も活用することが求められます。それを考えると母母の血統にLa Troienneの血が流れているものが良いと思いますし、さらに言えばサンデーサイレンスに流れるRoyal Chargerと3/4同血のNasrullahのスピード血統も入っている母母血統の方がよりよいのではないでしょうか。

このように考えるとステイゴールドの死が惜しいと感じますし、この黄金配合の血を引いた牝馬がこの血を絶やさずに繋げていってほしいと思います。

参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2017年11月19日日曜日

第34回 マイルチャンピオンシップ(GⅠ)  血統予想結果


第34回 マイルチャンピオンシップ(GⅠ)結果

京都競馬場 芝1600m 1:33.8(晴・稍重

1着     ペルシアンナイト  
2着     エアスピネル  
3着     サングレーザー  

8着     ◎ レッドファルクス

…またハービンジャー産駒( ゚Д゚)
この秋のGⅠでハービンジャー産駒が爆発してますね。しかも京都で…。
本命にしたレッドファルクスは良い位置でレースを進めたと思いますし、直線であとは伸びるだけ、という展開でしたが伸び切れませんでした。結果的にやはり距離が長かったということでしょうか。

勝ったペルシアンナイトは強かったと思いますが「M.デムーロが勝った!」という印象が強いです。スタートは良かったですが、大外枠の距離損を考慮してなのか後方に下げましたね。そのまま後方に位置して3,4コーナーも無理に距離を詰めようとはせず内をまわってきました。直線に入るとペルシアンナイトの周りにスペースができていましたね。他の馬は追いこもうと外に出していたので、前に壁もできず絶好の追いだしができました。追い出されてからは脚を伸ばして、勝利をほぼ手中に入れていたエアスピネルをハナ差とらえて優勝しました。最初にも言ったように強かったと思いますが、鞍上のM.デムーロ騎手の力も大きかったと思います。

それではペルシアンナイトの血統を見ていきましょう。

血統


父はハービンジャーは今秋秋華賞、エリザベス女王杯、このマイルCSと京都競馬場で大爆発しています。秋華賞は重馬場、マイルCSは稍重と渋った馬場で勝っています。エリザベス女王杯は良馬場でしたが馬場が痛んでいたので力のいる馬場だったことを考えると軽い馬場ではなかったと考えます。血統全体的にはスピード優位の中距離馬というイメージですが、Northern DancerのクロスがあることでHyperion、Traceryといったスタミナ血統がクロスしていますし、Vaguely NobleにもHyperion、Donatelloといったスタミナ血統があります。Wishing WellにもHyperionのクロスがありますし、このような重石が効いた血統背景があって馬力の必要な馬場でも問題なく走れる力強さを示したのだと思います。

しかし悔しかったのはエアスピネルですね…強い内容だったと思うのですが運がないのでしょうか…。せひGⅠをいずれ勝ってほしいと思います。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2017年11月18日土曜日

11月18日(土)第22回 東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ)の振り返り


第22回 東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ)結果

(11月18日(土)東京競馬場 芝1800m 1:46.6(曇・良))

1着  ワグネリアン
2着  ルーカス
3着  シャルルマーニュ

ワグネリアンが無傷の3連勝を飾りました。
スタートは良かったですね。その勢いで好位にも付けそうでしたが、鞍上の福永祐一騎手が意識して後方に下げたように見えました。掛かりそうだったのか、切れを活かすために下げたのか…。これから相手が強化されることを考えると追い込み一辺倒の競馬だけでなく、ある程度好位につけての競馬もできるようにしていく必要があると考えます。
幸い前半1000m58.5秒とハイペースだったので、結果的に位置取りも良かったのだと思いますが、今後に向けてはやや心配が残りました。
しかし、結果だけ見るとやはり『強い!』という内容でしたね。最後の直線でも素晴らしい脚をみせてくれました。今のところワグネリアンがクラシック戦線では中心となりそうですね。

2着のルーカスも頑張ったと思います。全兄にモーリスがいる期待馬ですね。新馬戦から一気の相手強化でしたが力は示したと思います。モーリスが4歳以降に力をつけてきたことを考えると今後の成長が期待できますが、長い目で見ていきたいですね。

それではワグネリアンの血統について触れます。

ワグネリアンの血統については「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して⑫」「9月16日(土)野路菊ステークス(OP)も振り返ってみた!」で触れています。何度も言うように切れのある脚が最大の武器だと思います。しかし追い込み一辺倒では、これから相手が強くなっていく中で『届かず!』ということが出る可能性があります。そのため先ほども言ったようにある程度好位からの競馬も覚えていく必要があります。加えて、少頭数の競馬しか経験していないのも気になるところです。多頭数のレースになり、相手が強化された中で追い込み一辺倒が通じるのか。強い馬とは思いますが、まだまだ楽観視はできないと思います。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
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2017年11月17日金曜日

血統予想 第34回 マイルチャンピオンシップ(GⅠ)


歴戦の古馬と勢いのある3歳馬、スプリントからの挑戦と面白いメンバーとなりましたね!

第34回 マイルチャンピオンシップ(GⅠ)

11月19日(日) 京都競馬場 芝1600m

直線半ばからスタートしほぼ平坦で約400mを走り1コーナーへ。そのまま1,2コーナーをまわって向正面へ。向正面半ばから3コーナー初めまでに約4mほどの丘を上り、そのまま3コーナー終わりまでに一気に下る。その後は平坦な4コーナーをまわり、最後の直線約400mを走りゴール。

京都競馬場ついてはJRAのホームページでご覧ください。
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京都競馬場の芝・ダートの状況についてもJRAのホームページでご覧ください。
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血統予想本命

レッドファルクス 牡6

本命はレッドファルクスです。
スプリンターのイメージがありますが、安田記念(GⅠ芝1600m)では3着に好走しています。追い込み脚質は気になりますが魅力は十分あります。

それではレッドファルクスの血統をみていきましょう。

レッドファルクスの血統については「第51回 スプリンターズステークス(GⅠ) 血統予想結果」にあります。そこにもあるように血統全体的にはマイルを得意としても不思議ない血統背景になっていると思いますが、父スウェプトオーヴァーボードの産駒にスプリンターが多いのも事実です。しかし、現在京都の馬場は開催が続いていて荒れた馬場になっています。そこを考えると父スウェプトオーヴァーボードにあるTourbillonの3本のクロスがあることが魅力です。この重石があることで今の京都の馬場も十分こなせると思います。また安田記念を3着した実績もあるので1600mをこなせるスタミナもあると考えます。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
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2017年11月16日木曜日

11月12日(日)福島2歳ステークス(OP)も振り返ってみた!


福島2歳ステークス(OP)結果

(11月12日(日)福島競馬場 芝1200m 1:09.0(曇・良))

1着  アンヴァル
2着  リュウノユキナ
3着  キングキングキング

アンヴァルが3連勝を飾りました。
スタート良く好位につけることができました。道中は3番手の外でレースを進めていましたね。ビリーバーとペガッソが馬体を併せて逃げる展開の中、やや間をあけて単独3番手でレースを進める良い展開になりました。3,4コーナーでは持ったままで徐々に差を詰め、4コーナー出口ではやや外に出して直線に向かいました。直線に入っても余裕がありましたね。半ばまでは持ったままでしたがすんなり先頭に立ち、そのまま鞭を使わずスピードの違いで勝ちましたね。今回も強い内容だったと思います。今回で4戦目となることもあり、競馬も覚えてきている強みもありますね。

それではアンヴァルの血統について触れます。

アンヴァルについては「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㉖ 9月3日(日)勝ち上がり馬」「10月29日(日) 京都6R 芝1200m(2歳500万円以下)も振り返ってみた!」で触れています。やはり心配なのは早熟性ですが、La Troienneの血がクロスしているのに加え、Mill Princess、Speak Johnの間でTourbillonのクロスも成立していますね。このあたりの影響が出てくると今後も面白いと思います。現時点での完成度は高いと思います。



参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
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11月12日(日)黄菊賞(2歳500万円以下)も振り返ってみた!


黄菊賞(2歳500万円以下)結果

(11月12日(日)京都競馬場 芝2000m 2:01.8(晴・良))

1着  ジュンヴァルロ
2着  ケイティクレバー
3着  ドンアルゴス

ジュンヴァルロが新馬、500万以下と2連勝しました。
スタート良く好位につけましたね。やや行きたがるところもあり2コーナーをまわるときには先頭に立って逃げる展開になりました。道中も単騎で逃げる展開でしたね。前半1000m1.01.01と決して遅くないペースで逃げていました。3,4コーナーでもそのまま先頭で走り抜け、最後の直線に入りました。直線に入って追われると切れる脚はないですが、バテないスタミナで一定のスピードを保って逃げ切りましたね。

それではジュンヴァルロの血統について触れます。

ジュンヴァルロについては「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㊲ 10月8日(日)勝ち上がり馬」で触れています。ここでも触れているようにスタミナ優位の中距離馬の様に考えます。Bold Reason、Hopespringseternal、Spring Adieu、Prattleの間でLa Troienneのクロスが成立していますし、Bold Reason、Klairon、Kankakee Missの間でTourbillonのクロスが成立してスタミナを強化しています。ただでさえNorthern Dancerのクロス、His Majestyのクロスがあってスタミナを強化しているのですが、さらにこれだけのスタミナの強化がされています。今回のレースの様にジュンヴァルロはスタミナを活かすレース展開が良いと思います。脚を溜めようとするのではなく、後続に脚を使わせるようにある程度のペースで先行して、早めに先頭に立って粘りこむようなレースが良いと思います。



参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
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2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㊾ 11月12日(日)勝ち上がり馬



今週も2歳戦の新馬戦を振り返っていきます。11月12日(日)のレースです。

11月12日(日)東京5R 芝1600m 優勝 1:37.4(晴・良)

エトナ      牡

父:ロードカナロア
母:オレンジブロッサム
母父:サンデーサイレンス

スタートは良かったですね。そのまま好位につけてレースを進めました。道中は掛かる様子もなく2番手を追走し流れに乗って走っていたと思います。3,4コーナーでもそのままの位置でまわってきて直線に入りました。直線に入って追われると手ごたえはよさそうに見えたのですが、なかなか抜け出すことができませんでした。それでもバテることなく最後まで懸命に走り、2着ミッキーボニータにクビ差先着しました。「しぶとい」という感じの走りでしたね。
父ロードカナロアのスピードに母父サンデーサイレンスのスタミナを入れた配合ですね。Raise a Nativeのクロス、Turn-toのクロスでスピードを強化していますね。他にはクロスがないように思いますが、His Majesty、 Graustarkという父Ribot、母Flower Bowlの全兄弟クロスがあり、これにより単独でもスタミナを強化する血統がクロスしていることでさらなる強化をしています。1600mがベストの毛棟背景になっていると思います。


11月12日(日)東京6R 芝1400m 優勝 1:24.4(晴・良)

プロディジー        牝

父:ヴィクトワールピサ
母:ベストオブミー
母父:ブライアンズタイム

スタートは普通でしたが、ダッシュが良く好位の外につけることができました。道中は一時掛かる様子も見せましたが、4,5番手でレースを進めていました。3,4コーナーでもそのままの位置をキープしてまわってきました。直線に入って外から追い出されるとしっかりと伸びてきました。先頭を行くハードカウントをクビ差とらえて優勝しましたね。
父ヴィクトワールピサに母父ブライアンズタイムの力強さを入れた配合ですかね。HaloのクロスやHail to Reasonのクロスでスピードを強化しています。またBustinoのクロスが成立していますが、このBustinoにはDonatello、Wild Risk、Court Martial、Prince Chevalierといったスタミナ血統が多く含まれていますね。これがクロスしているのでスタミナが強化されています。深部では米国スタミナ血統もクロスしていますね。このような血統背景を考えると2000m以上でも走れそうな感じなので、距離を延ばしてのレースも観てみたいですね。


11月12日(日)京都4R 芝1600m 優勝 1:36.7(晴・良)

フィニフティ        牝

父:ディープインパクト
母:ココシュニック
母父:クロフネ

スタートは良かったですね。そのまま好位3,4番手につけてレースを進めました。道中は内ラチ沿いを流れに乗って走っていましたが、3,4コーナーではやや外目に出して直線に入りました。直線に入って追われると余裕をもってすぐに先頭に立ちましたね。鞭が入るとさらに後続との差を広げて2着キューピッドアローに1 3/4馬身差をつけて優勝しました。完勝でしたね。
父ディープインパクトに母父クロフネの力強さを入れた配合ですね。全兄に中距離GⅠで活躍を見せているステファノスがいますね。HaloとSeeking the Goldの間ではBull Dog、Sir Gallahad(Bull Dogと同血)、Blue Larkspurという米国スタミナ血統のクロスがみられます。父ディープインパクトのスピードをこのスタミナで支えている血統になります。距離はやはり中距離が適正距離となりそうです。


11月12日(日)京都5R 芝1800m 優勝 1:50.7(晴・良)

ダノンフォーチュン      牡 

父:ディープインパクト
母:ペニーズフォーチュン
母父:Storm Cat

スタートは良くありませんでした。内ラチに付くとそのまま後方からの競馬になりましたね。道中は掛かる様子はありませんでしたし、外から徐々に前との差を縮めていきました。3,4コーナーでも外をまわって前との差を詰めていく感じでしたね。直線に入って外に出し追われると半ばで先頭をとらえました。そこから手前を変えるとさらに伸びましたね。そこから一気に突き抜けて2着に3 1/2馬身差をつけて優勝しました。スタートから課題が多い競走馬ですが、伸びしろがある内容だったと思います。
父ディープインパクトに母父Storm Catのスピードを入れた配合ですね。Northern Dancerのくおr巣によりスタミナが強化されていますが、深部では米国スタミナ血統やHyperionのクロスがみられています。ディープインパクトのスピードをこれらのスタミナで支えている感じですかね。


すみません…

趣味で血統の考察をしているのですが、未勝利戦が増えじっくりと考えて振り返ることができなくなってきました。

そのため11月12日(日)に関しては新馬戦の考察しかできませんでした。

今後も血統考察はしていこうと思いますが、気になる勝ち馬がいる場合には取り上げて考察をしていこうと思います。悪しからず…。




参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
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2017年11月14日火曜日

11月11日(土)第52回 デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)も振り返ってみた!


第52回 デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)結果

(11月11日(土)京都競馬場 芝1600m 1:36.3(晴・良))

1着  ジャンダルム
2着  カツジ
3着  ケイアイノーテック

ジャンダルムがデビュー2連勝で重賞を勝ちました。
スタートはやや出遅れ気味で後方からレースを進めることになりました。そのまま内ラチ沿いを上がっていき中団までポジションを上げましたが、やや掛かり気味の様子も見せていましたね。向正面半ば過ぎには落ち着いて走っているように見えましたし、3,4コーナーでは内ラチ沿いをポジションをキープしてまわってきました。直線では内に入り追い出すと素晴らしい反応で伸びてきました。一度外に出そうとしましたが横にフロンティアがいて外に出せず、内に切り替えて脚を伸ばしましたが、ここでも前が壁になりそうでしたね。しかしカクリョウとカツジの間を割って抜け出す気持ちの強さを見せると、その後は2着カツジに1 1/4馬身差をつけて優勝しました。強い内容だったと思いますし、母ビリーヴ譲りの素晴らしい脚を持っていますね。

それではジャンダルムの血統について触れます。

ジャンダルムについては「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㉗ 9月9日(土)勝ち上がり馬」で触れています。スピード血統は多くみられますので、スタミナの方に目を向けると父Kitten's Joyの中ですでにSadler's WellsとBuckpasserの間でLa Troienneのクロスが成立しています。また同じくSadler's WellsとSovereign Ladyの間でTourbillonのクロスが成立しスタミナを強化しています。母ビリーヴは深部でHyperionのクロスが成立しているのもスタミナ強化していると思います。父Kitten's Joyの産駒として日本で活躍したのはエプソムC(GⅢ芝1800m)を勝ったダッシングブレイズがおり、芝でも適応していることを示しています。血統全体的には2000mまで走れそうな気もしますが、母ビリーヴがスプリンターであったことを考えるとやはり1600mがベストのような気がします。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
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11月11日(土)オキザリス賞(2歳500万円以下)も振り返ってみた!


オキザリス賞(2歳500万円以下)結果

(11月11日(土)東京競馬場 ダート1400m 1:26.0(晴・良))

1着  ダークリパルサー
2着  クレヴァーパッチ
3着  メイショウヒサカタ

ダークリパルサーがデビュー戦、条件戦と2連勝しました。
スタートは良くありませんでしたね。そのまま中団からの競馬になりました。道中は内ラチ沿いを走り、4,5番手からレースを進めました。デビュー戦とは異なる展開になりましたが、落ち着いて入っていたのではないでしょうか。3,4コーナーでも同じ位置をキープして直線に入りました。手ごたえ十分で直線を走っていましたが、前と横に馬がいて抜け出すことができませんでした。直線半ばでやっと外に持ち出すことができ追い出すと反応良く脚を使い、先頭を行くクレヴァーパッチを差し切って優勝しました。直線が長い東京が功を奏しましたね。しかし内容的には強かったと思います。

それではダークリパルサーの血統について触れます。

ダークリパルサーについては「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㊴ 10月14日(土)勝ち上がり馬」で触れています。半兄にエスポワールシチーがいることからもダート適正はあると考えられますし、Robertoのクロスがあることでも適性を上げていると思います。またMy BabuとLalunの間でTourbillonのクロスも成立しています。他にもHyperionのクロスが成立していたりと馬力を強化する血統が背景にありますね。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
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2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㊽ 11月11日(土)勝ち上がり馬


今週も2歳戦の新馬戦、未勝利戦を振り返っていきます。11月11日(土)のレースです。

11月11日(土)東京5R 芝2000m 優勝 2:03.0(晴・良)

クレディブル       牡 

父:スズカマンボ
母:ホワイトクルーザー
母父:クロフネ

スタートは良くありませんでしたね。さらに東京2000mの外枠ということもあり後方からの競馬になりました。道中は後方4番手に位置して走っていました。特に行きたがる様子もなく走っていたと思います。3,4コーナーではやや押しながら走っていましたが、ポジションは大きくは変わりませんでしたね。そのままの位置で外に出して直線に入りました。直線に入って追われると切れるという感じではありませんでしたが、前との差はジワジワと縮まっていましたね。坂を上がってからも前との差を徐々に詰め最後には前を行くニシノミストレスを1/2馬身差して優勝しました。
父スズカマンボに母父クロフネの力強さを入れた配合ですかね。Mr. Prospectorのクロスでスピードを強化し、Vice Regent(父Northern Dancer)のクロスがあることでスタミナを強化しています。父スズカマンボは天皇賞(春)(GⅠ芝3200m)に優勝していますが、スタミナを支えたのはGraustarkやPrincequilloというスタミナ血統の血を引いているKey to the Mintの存在とサンデーサイレンスとMr. Prospector、Nijinskyの間で成立している米国スタミナ血統のクロスによるスタミナ強化が強く表出されたのだと考えます。ここに母ホワイトクルーザーを迎えることでっ深部ではありますがHyperionのクロスが成立してさらにスタミナを強化しています。そのため中長距離が適正距離の様に考えますが、ダートでも面白いかもしれませんね。


11月11日(土)東京6R ダート1600m 優勝 1:39.8(晴・良)

スウィングビート        牡

父:Tapit
母:バックシートリズム
母父:El Corredor

スタートは遅かったですね。ダッシュもつかず(前が壁になったかな?)後方からの競馬になりました。道中も後方からの競馬ででしたし、進出しようと外から上がっていこうとしましたが、そこでも前が壁になったのか上がっていけず3コーナー前ではインに入っていきましたね。そこからポジションを上げていきましたがそれでも直線に入る時にはまだ中団にいましたね。4コーナーのコーナーリングで外に持ち出して追われましたが、そこでも前が壁になってまともに追えませんでした。直線半ばでさらに外に持ち出して追われると素晴らしい瞬発力を発揮しましたね。一気に先頭に並ぶと内にバトルマイスターと馬体を併せてたたき合いになりました、最後にはクビ差退けて優勝しましたね。ちなみに3着馬とはクビ+大差をつけていましたので、1,2着馬の力が余程抜けていたのだと思います。全体的に決してスムーズなレース内容ではなかったですし、伸びしろは大きいと思います。
父Tapitは北米で活躍している種牡馬です。日本ではフェブラリーS(GⅠダート1600m)に勝ったテスタマッタやUAEダービー(GⅡダート1900m)に勝ったラニなどダートで活躍する競走馬が主な印象でしたが、今年のローズS(GⅡ芝1800m)に勝ったラビットランもTapitの産駒ですね。スウィングビートはMr. Prospectorのクロスでスピードを強化しており、Northern Dancerのクロスでスタミナを強化しています。またMr. ProspectorとNijinsky、Robertoの間で米国スタミナ血統のクロスが成立しています。Secretariatのクロスもありますね。父Tapitの産駒の多くがダートで活躍しているのでスウィングビートもダート適正は高いと思います。距離は2000mでの問題ないと思います。


11月11日(土)京都5R 芝1400m 優勝 1:24.8(晴・稍重)

エールショー        牡

父:クロフネ
母:シェルエメール
母父:ジャングルポケット

スタート良く好位につけることができました。道中は先頭をいく2頭の外3番手につけてレースを進めていました。3,4コーナーでは先頭に並びかけていましたし、そのまま直線に入りました。直線では内にユイフェンネルと馬体を併せてたたき合いになりましたね。そこに後方からセンスオブワンダーが追いこんできましたが、ハナ差退けて優勝しました。
父クロフネの力強さに母父ジャングルポケットのスタミナを入れた配合でしょうか。父クロフネにはTourbillonの血が3本入っており、この影響でダートでも走れるパワーを手に入れたのだと思います。ここに母シェルエメールを迎えHyperionのクロスによるスタミナを入れた配合となっています。このような背景を考えるとダート適正が高いように思いますね。もちろん父クロフネは芝のレースでも活躍したので芝でも問題ないと思いますし、今回のレースの様に稍重でパワーを必要とする馬場も合っていたのだと思います。


11月11日(土)京都6R ダート1800m 優勝 1:54.8(晴・稍重)

テーオーエナジー      牡

父:カネヒキリ
母:シルキークラフト
母父:Crafty Prospector

スタート良く好位につけることができましたね。先頭に並んで走って1コーナーのコーナーリングで3番手の外につける形になりましたが、向正面に入ると外からまた先頭に並んでレースを進めていましたね。3,4コーナーでも先頭に並んだままコーナーリングをしてそのまま直線に入りました。直線に入って追われると力強く先頭に立ちました。そのまま危なげなく2着マリアスパンに2 1/2馬身差をつけて優勝しました。
父カネヒキリのスタミナに母父Crafty Prospectorのスピードを入れた配合でしょうか。Mr. Prospectorのクロスでスピードを強化しており、 Northern Dancerのクロス、In Realityのクロスでスタミナを強化しています。またMr. Prospector、In Reality、サンデーサイレンス、South Oceanの間で米国スタミナ血統のクロスが成立しています。父カネヒキリがダートで活躍したこと、その産駒もダートで活躍していることを考えるとテーオーエナジーもダート適正は高いと考えます。


11月11日(土)福島5R 芝1200m 優勝 1:11.1(小雨・良)

サブリナ      牝 

父:ダノンシャンティ
母:セイクリッドフレイム
母父:Rahy

スタートは普通でした。その後のダッシュが良く先団5,6番手につけてレースを進めました。道中はそのまま落ち着いて走っているように見えましたが、3,4コーナーでは外をまわって一気にポジションを上げてきました。4コーナー出口ではすでに先頭に並びかける位置にいましたね。直線に入って追われると、上がってきた勢いそのままに一気に先頭に抜け出しました。そのまま後続の追撃を抑えて優勝しました。
父ダノンシャンティのスタミナに母父Rahyのスピードを入れた配合でしょうか。HaloやNasrullah、Danzigというスピード血統の多さに目が奪われますが、それを支えるスタミナ血統も多くみられます。クロスとなっているWild Riskもスタミナ血統ですし、これもまたクロスとなっているGlorious Songにも多くのスタミナ血統が含まれています。Glorious Songにはスピード血統のHaloも含まれていますが、MahmoudやSwaps(Hyperionの血が流れている)、米国スタミナ血統であるBlue LarkspurやSir Gallahad、さらにはLa Troienneの血もあります。これがクロスしているのですごく魅力的なようにも思いますが、気になるのは故障でしょうか。父ダノンシャンティはNHKマイルC(GⅠ芝1600m)を勝った競走馬ですが、故障にも悩んだ馬でした。その原因と断定することはできませんがHaloの3×3というクロスの濃さの影響もあったのではないでしょうか。サブリナは母にセイクリッドフレイムを迎えてGlorious Song3×3、Halo4×4×4、Wild Risk5×5というクロスが成立しています。サラブレッドの歴史の中で近親交配が結果を残してきた事実は確かですが、クロスによる身体的なものに与える影響というのも確かにあるのではないでしょうか。それを考えると血統的には魅力でも、故障の心配もあると考えてしまいます。


未勝利戦

11月11日(土)東京1R ダート1400m 優勝 1:27.1(晴・良)

リードザウインド      牝 

父:キンシャサノキセキ
母:ストームティグレス
母父:Storm Cat

スタートは良かったですね。前に行く馬が多く、外枠ということもあり壁をつくれずやや行きたがっていたように見えましたが、三浦皇成騎手がうまく抑えていたと思います。それでも3コーナー前までは行きたがっている感じでしたかね。道中は先団の後方でレースを進めていました。3,4コーナーでも外をまわり先頭を射程圏内に入れて直線に入りました。直線で外に持ち出すと持ったままで前との差を詰めていましたね。直線半ばから追い出されると脚を伸ばして抜け出してきました。最後までしっかり走り2着キョウエイソフィアに2馬身差をつけて優勝しました。
相対的に言って父キンシャサノキセキのスピードに母父Storm Catのスタミナを入れた配合といえますが、父キンシャサノキセキの血統背景はスプリントではないので、配合によっては中長距離でも走れそうな産駒が出てくると思います。Lady BerryとNever BendがいることでTourbillonクロスが成立してスタミナを強化しています。MillicentとSecretariatの間でNasrullahとPrincequillo組のクロスも成立してスピードとスタミナを強化しています。His Majestyとしうスタミナ血統もありますし、2000mでも問題なく走れそうな血統背景であると考えます。芝での走りも観たいですね。


11月11日(土)東京2R ダート1600m 優勝 1:39.0(晴・良)

ラムセスバローズ       牡

父:Curlin
母:Devious Intent
母父:Dixie Union

スタートは良かったと思います。積極的に逃げる様子は見せず、好位からレースを進めました。道中は3番手の外につけていましたね。特に掛かる様子もなく、落ち着いて走っていたと思います。3,4コーナーでも3番手をキープしながら外をまわってきましたね。直線に入るともったままで先頭に並び、追い出されると勢いそのままに抜け出しました。反応良く脚を伸ばし、後ろからコハクノユメが追ってきましたが差は縮まることはなく、2 1/2馬身差をつけて優勝しました。
父Curlinのスタミナに母父Dixie Unionのスピードを入れた配合でしょうか。Mr. Prospectorのクロスの度合いが濃いのでスピードはあるとは思いますが、やはり早熟性が気になるところです。Northern Dancerの血の影響がどれほど出るかで成長力が変わってくると思います。距離は1600m~1800mが適正距離でしょうか。しかし初戦では芝2000mで2着しているように2000mでも持つかもしれませんね。


11月11日(土)東京3R 芝1400m 優勝 1:22.1(晴・良)

エスターテ      牝

父:ベーカバド
母:トウカイメガミ
母父:サンデーサイレンス

スタートは良く、好位につけることができました。3,4番手の外につけていましたね。やや気持ちが前向き過ぎたような走りをしていたと思います。それでも3,4コーナーでは外目をまわって先頭を射程圏内に入れていましたね。直線に入ると手ごたえ良く先頭に並び、鞭が入ると反応良くすぐに抜け出しましたね。最後は余裕もあったのか、やや詰め寄られましたが2着に1 1/4馬身差をつけて優勝しました。
父ベーカバドのスタミナに母父サンデーサイレンスのスピードを入れた配合ですかね。父ベーカバドはもともとAhonooraとMill Reefの間でTourbillonのクロスをつくりスタミナを強化していますが、母母にトウカイテネシーを迎えることでさらにTourbillonの血を2本加え、さらにスタミナを強化しています。深部ではHyperionの血も多くみられますし、課題はスピードになるかと思います。NasrullahやRoyal Chargerといった3/4同血クロスやDanzigといったスピード血統の影響がどれほど出るかですね。血統背景からいえば距離は2000m以上がよさそうと考えますが、気持ちが強く出るのであれば2000mまででしょうか。


11月11日(土)東京4R 芝1600m 優勝 1:35.6(晴・良)

アースビヨンド      牡

父:ロードカナロア
母:ジョリブロンド
母父:トニービン

スタートは良かったと思いますし、そのまま好位につけてレースを進めました。道中はレアバードが離れて単騎で逃げるその3番手につけていました。特に行きたがる様子もありませんでしたし、3,4コーナーでは徐々に前との差をつめて、直線に入るときには逃げるレアバードの直後につけていました。直線に入って半ばまでは持ったままで、内にレアバードと馬体を併せていましたが、追い出されるとしっかり脚を伸ばしましたね。最後は追いこんできたエフティアテナに詰め寄られましたが、クビ差しのいで優勝しました。
父ロードカナロアのスピードに母父トニービンのスタミナを入れた配合でしょうか。Northern Dancerのクロスでスタミナを強化していますが、Mill PrincessとAl Nasrの間ではTourbillonのクロスが成立しておりスタミナを強化していますね。父ロードカナロアのスピードの上記のようなスタミナが入った配合といえます。距離は2000mまでは問題ないのではないと思いますが、今回のレースをみると1600mがベストの様にも思います。


11月11日(土)京都1R ダート1400m 優勝 1:26.0(晴・稍重)

メイショウラビエ       牝

父:ネオユニヴァース
母:レディーメグネイト
母父:ファスリエフ

スタートは良くありませんでしたが、その後のダッシュが良くダートコースに入るときには内から中団まで上がっていましたね。その勢いのまま先団に取りつき4,5番手でレースを進めていましたが、終始行きたがっていましたね。3,4コーナーをまわって直線に入る時には先頭を射程圏内にいれて外に出していました。直線に入って追われると長くいい脚を使っていましたね。先頭をとらえて2着エンジェルウィングに2馬身差をつけて優勝しました。
父ネオユニヴァースのスタミナに母父ファスリエフのスピードを入れた配合ですね。父ネオユニヴァースのスタミナを支えたのは父母ポインテッドパスHyperionの血だと思います。メイショウラビエは母にレディーメグネイトを向かえることでHyperionのクロスが成立しておりスタミナを強化していますね。Northern DancerにもHyperionの血が流れているのでここでもHyperionのクロスが成立しています。このような背景を考えると中長距離適性やダート適正が高いように思います。今回ダートで走れたのもこのような血統背景があってこそだと思いますし、ちゃしぶ的にはもう少し距離があってもよいかなと思います。


11月11日(土)京都2R ダート1800m 優勝 1:54.3(晴・稍重)

ペプチドシャプネス        牡

父:ロージズインメイ
母:ルピナスレイク
母父:キンググローリアス

スタートは良かったですね。そのまま好位についてレースを進めました。外をまわったので1コーナーでは置いて行かれましたが、向正面ではポジションを上げ3,4番手の位置でレースを進めました。3,4コーナーでは先頭に並んでいましたね。そのまま直線に入りました。直線に入って追われると内にメイショウアドリアと馬体を併せてたたき合いになりましたが、後ろからロングランメーカーが追いこんできて一度は抜かれましたが、今後は外にロングランメーカーと馬体を併せてのたたき合いになりました。そこから1/2馬身抜け出して優勝しました。
父ロージズインメイに母父キンググローリアスを迎え中距離適性を高めた配合ですかね。Raise a Nativeのクロスでスピードを強化していますし、深部では米国スタミナ血統やHyperionの血がありスタミナ血統も含まれています。今回のレースの内容を見ても2000m前後が適正距離のように思います。


11月11日(土)京都3R 芝1600m 優勝 1:34.5(晴・稍重)

パクスアメリカーナ       牡

父:クロフネ
母:グローバルピース
母父:サンデーサイレンス

スタートは良かったですね。好位についてレースを進めていました。道中は2,3番手の外につけていました。流れに乗って走っていたと思いますし、3,4コーナーでは先頭に並んでまわっていました。直線に入ったところでは単独先頭になっていましたね。後ろからラセットが迫ってきましたが、差が縮まることはなかったですね。そのまま1 1/4馬身差をつけて優勝しました。
父クロフネの力強さに母父サンデーサイレンスのスピードを入れた配合ですね。全姉にヴィクトリアマイル(GⅠ芝1600m)に勝ったホエールキャプチャがいますね。全兄には障害レースでも活躍したドリームセーリングもいます。血統的には1600m~2000mが適正距離のように考えますが、兄弟は中長距離で適性をみせているので、パクスアメリカーナもその傾向を見せるのではないでしょうか。


11月11日(土)京都4R 芝1800m 優勝 1:49.9(晴・稍重)

アイトーン       牡

父:キングズベスト
母:スペシャルディナー
母父:スペシャルウィーク

スタートは良かったですね。そのまま好位につけ、積極的に逃げたわけではありませんが、押し出されるようにして逃げる形になりました。道中は落ち着いて走っていたと思いますし、単独で逃げたまま直線に入りましたね。直線に入って追い出されると脚を伸ばして、後続を抑えたままそのまま逃げ切りました。
父キングズベストのスピードに母父スペシャルウィークのスタミナを入れた配合ですね。Mr. Prospectorのクロスによりスピードを強化していますね。それ以上にNorthern Dancerのクロスによってスタミナが強化され、Allegretta、Wishing Well、セントクレスピンといった間にHyperionのクロスが成立しており、ここでもスタミナが強化されています。2000m以上でも問題なく走れる血統背景だと考えます。


11月11日(土)福島1R ダート1700m 優勝 1:48.4(曇・良)

ブロンズケイ      牡

父:ローエングリン
母:ラヴビーム
母父:マンハッタンカフェ

スタートは良かったですね。そのまま好位につけてレースを進めていました。道中は3番手の外につけていました。掛かる様子もなく流れに乗って走っていました。3,4コーナーでは内にレッドアルディと馬体を併せて先頭を走って直線に入りました。直線に入って追われると先頭に抜け出してそのまま差を広げるだけでしたね。2着レッドアルディに7馬身差をつけて優勝しました。
父ローエングリンのスピードに母父マンハッタンカフェのスタミナを入れた配合ですね。父ローエングリンはTourbillonを持っていますが、母にラヴビームを迎えることでSadler's Wells、Never Bend、Buckpasserの間でLa Troienneのクロスも成立しています。この辺りの影響がありダートも走れたのだと考えます。


11月11日(土)福島3R 芝1200m 優勝 1:10.4(曇・良)

ベルウッドキング      牡

父:バゴ
母:アズマガール
母父:キングカメハメハ

スタートは普通でした。そのまま中団からレースを進めましたね。道中も中団で掛かることもなく走っていましたが、3コーナーに入るあたりから押してポジションを上げ、4コーナー出口では5番手辺りまで上がっていました。直線では外に出して追われるとジワジワと脚を伸ばして、前を行くキングドンドルマをハナ差とらえて優勝しました。
父バゴのスタミナに母父キングカメハメハのスピードを入れた配合ですね。Nureyev、Mr. Prospector、Haloと様々なスピード血統がクロスを成立しています。全体的には2000mでも適正距離になりそうですが、このスピード血統のクロスの影響が強く出ると1600mでも力を発揮できるのではないでしょうか。

11月11日(土)福島4R 芝2000m 優勝 2:02.4(曇・良)

ワタシヲマッテル       牝

父:ローエングリン
母:ハナヨメノレン
母父:フジキセキ

スタート良く好位につけました。1コーナーまでには2番手につけることができ、向正面に入っても2番手でレースを進めていました。その後も流れに乗って走っていたと思います。3,4コーナーでは逃げるタガノバルバドスの外に馬体を併せて先頭に並んでいました。そのまま直線に入って追われると、脚を伸ばすというよりはバテない粘りを見せましたね。ジワジワと抜け出して2着バリエンテに1/2馬身差をつけて優勝しました。
父ローエングリンのスピードに母父フジキセキのスタミナを入れた配合ですね。Haloのクロスでスピードを強化していますし、Northern Dancerのクロス、加えて深部でTourbillonのクロスも成立してスタミナを強化しています。スタミナはありますが、切れるタイプではなさそうなので良い脚を長く使う展開がよいと思います。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2017年11月12日日曜日

第42回 エリザベス女王杯(GⅠ)  血統予想結果


第42回 エリザベス女王杯(GⅠ)結果

京都競馬場 芝2200m 2:14.3(晴・良)

1着    モズカッチャン  
2着    クロコスミア  
3着    ミッキークイーン  

6着    ◎ スマートレイアー

…ザンネン( ;∀;)
本命にしたスマートレイアーは最後の直線で徐々に前との差を詰めてきましたが、届かず残念な結果になりました。スタートは良かったと思います。そのまま好位につけてレースを進めていました。向正面にはいる時には5,6番手につけていましたね。よい位置にいたと思います。しかし3コーナー前では逃げるクインズミラーグロとの差は変わらない感じでしたが、他の馬がペースを上げていたので、中団まで下げたような形になりましたね。結果的にここでの位置取りが最後まで響いたのかと思います。3,4コーナーでは外はまわらず馬込みの中にいて前との差を徐々につけていきました。直線に入って追われるとジワジワと伸びる感じでしたね。決してバテるわけではないですが、徐々に前との差を詰める脚しか使えませんでした。それでも0.3秒差の6着なら頑張ったと思います。

勝ったモズカッチャンもスタート良く好位につけましたね。道中はスマートレイアーの内にいてレースを進めました。スマートレイアーとは対照的に3コーナー前で逃げるクインズミラーグロととの差を縮めていましたね。この差が結果に結びついたのだと考えます。3,4コーナーをまわり直線にはいる時には3,4番手に位置していました。直線に入って追われるとしぶとく脚を伸ばしましたね。この馬の良さは前を追おうとする一生懸命さでしょうか。最後は前を行くクロコスミアをクビ差とらえて、追いこんできたミッキークイーンをクビ+アタマ差抑えて優勝しました。前走の秋華賞が重馬場でのレースだったので疲労があるのではないかと思い3歳馬は厳しいのではないかと思っていたのですが強かったですね。

それではモズカッチャンの血統を見ていきましょう。

血統


モズカッチャンの父はハービンジャーでこのちちの影響があって前走重馬場の秋華賞も好走できたのではないかと考えていました。Danzigのクロス、Mr. Prospectorのクロスがあることでスピードを強化していますね。Northern Dancerのクロスによりスタミナを強化していますが、他にも深部ではありますがTourbillonのクロスもあります。DanzigやMr. Prospectorのスピードを持ち、重い馬場を走れるパワーとスピードを持続するスタミナがうまく表出されたのがモズカッチャンなのだと思います。今回のレースの様に良い脚を長く使う展開の方が力を発揮できるのだと思います。



参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2017年11月10日金曜日

血統予想 第42回 エリザベス女王杯(GⅠ)


女王決定戦 エリザベス女王杯GⅠ!古馬と3歳馬の女王を決める一戦ですね。
まさしく女王を決めるにふさわしいメンバーがそろいました(^^♪

第42回 エリザベス女王杯(GⅠ)

11月12日(日) 京都競馬場 芝2200m

直線半ばからスタートしほぼ平坦で約400mを走り1コーナーへ。そのまま1,2コーナーをまわって向正面へ。向正面半ばから3コーナー初めまでに約4mほどの丘を上り、そのまま3コーナー終わりまでに一気に下る。その後は平坦な4コーナーをまわり、最後の直線約400mを走りゴール。

京都競馬場ついてはJRAのホームページでご覧ください。
(↑クリックするとJRAのホームページに行きます。)

京都競馬場の芝・ダートの状況についてもJRAのホームページでご覧ください。
(↑クリックするとJRAのホームページに行きます。)

最近の成績から気になるのは
トーセンビクトリー
クロコスミア
モズカッチャン
リスグラシュー
クイーンズリング
ミッキークイーン
ディアドラ
スマートレイアー
ジュールポレール
ヴィブロス
ルージュバック

JRAの調教映像をみて気になるのは
ミッキークイーン
スマートレイアー
マキシマムドパリ
ルージュバック


そして血統も考慮して本命にしたのは…

血統予想本命

スマートレイアー 牝7

父:ディープインパクト
母:スノースタイル
母父:ホワイトマズル

本命はスマートレイアーです。
春のヴィクトリアマイルでも本命にしましたが、あの時は調教映像や展開を重視して予想していました。またマイルで力を発揮するタイプと思っていたのですが、血統をみるとなかなかそうではなさそうです。

それではスマートレイアーの血統をみていきましょう。

父ディープインパクトはスピード型の中距離馬だと考えていますが、スマートレイアーはそれに母父ホワイトマズルのスタミナを入れた配合ですね。母側にあるTyrant、Lady Berry、Damascus、BamesianにはTourbillonの血が流れておりクロスが成立して、スタミナが強化されています。また母父ホワイトマズルの母父Ela-Mana-MouにはHyperion、Donatelloといったスタミナ血統が多く含まれており(これがホワイトマズルのスタミナを支えたと思っています)、父ディープインパクトにあるWishing WellやBurghclereのHyperionともクロスを成立させています。HyperionとともにLady Josephineの血が流れているものもありますし、スタミナだけでなくスピードも強化していると思います。そこにLyphardのクロスもありますね。Lyphard自身はスピード馬として活躍しましたが、その産駒はスピード馬だけでなくクラシックディスタンスも走れる産駒も出しています。このLyphardのクロスの影響もありますし、先ほども言ったように父ディープインパクトはスピード型の中距離馬だと考えているので、全体的にはスタミナ優位の中距離馬といえます。このように考えると2200mという距離は守備範囲だと思いますし、開催が続いてコース全体に傷みがある現在の京都競馬場でも問題なく走れると考えています。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2017年11月9日木曜日

11月5日(日)百日草特別(2歳500万円以下)も振り返ってみた!


百日草特別(2歳500万円以下)結果

(11月5日(日)東京競馬場 芝2000m 2:00.9(晴・良))

1着  ゴーフォザサミット
2着  ナスノシンフォニー
3着  ディロス

ゴーフォザサミットが未勝利、500万以下と2連勝しました。
スタートは良かったと思いますし、押して好位につけましたね。道中は3番手につけ、流れに乗って走っていたと思います。3,4コーナーでもそのまま好位につけて直線に入りました。直線に入ってやや外に出して追われるとジワジワと脚を伸ばしました。切れる脚ではないように見えましたが、ラスト3F33.6秒で走っており切れもあることを見せたレースだったと思います。ゴールでは2着ナスノシンフォニーに1/2馬身差をつけて優勝しました。タイムも優秀だったと思います。結果論ですが、このレース自体の出走馬のレベルが高かったのではないかと思います。

それではゴーフォザサミットの血統について触れます。

ゴーフォザサミットについては「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㉜ 9月23日(土)勝ち上がり馬」で触れています。ゴーフォザサミットの特徴は2代目にいるサンデーサイレンス、アイリッシュダンス、Storm Catという主流血脈がいる中でAlleged Devotionという主流血脈でない血統が存在していることだと考えます。この血統が主流血脈の良い部分を際立たせているのだと思います。半兄にショウナンマイティ(父マンハッタンカフェ)がいますが、血統の全体的なバランスだけをいえばゴーフォザサミットの方が良いと考えますし、これからの成長が楽しみな一頭ですね。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㊼ 11月5日(日)勝ち上がり馬


今週も2歳戦の新馬戦、未勝利戦を振り返っていきます。11月5日(日)のレースです。

11月5日(日)東京4R ダート1600m 優勝 1:41.2(晴・良)

エピックアン      牡 

父:クロフネ
母:ラフェクレール
母父:スペシャルウィーク

スタートは良かったですが、掛かりそうになったのか、それとも立ち上がりそうになったのかわかりませんが、一旦下げましたね。それでも好位からレースを進めることができました。道中は4番手の外に位置して走っていました。3,4コーナーでは先頭に4頭が横並びになる感じでまわってきましたね。エピックアンはその4頭の一番外をまわって直線に入りました。直線半ばまでは手ごたえ良く先頭に並んで走っていましたね。直線半ばからは内にワークアンドラブと馬体を併せてたたき合いになりました。最後はクビ差抜け出して優勝しました。
父クロフネの力強さに母父スペシャルウィークのスタミナを入れた配合ですかね。父クロフネはSpeak JohnとNever Bendの間でTourbillonのクロスが成立してスタミナが強化されていますね。またNever Bendと母側にあるマルゼンスキーの母シルとの間ではLa Troienneのクロスが成立してパワーが強化されています。母ラフェクレールはセントクレスピンやノーザンテーストの間でHyperionのクロスが成立してスタミナを強化していますし、父クロフネにもNorthern DancerがいることでHyperionの血がさらにクロスされています。他にもPrincequilloのクロスがみられおりスタミナを強化していますね。このような背景からするとやはりダート適正が高いと思われます。距離は延びても問題ないでしょう。


11月5日(日)東京5R 芝1400m 優勝 1:23.6(晴・良)

ハトホル        牝

父:モンテロッソ
母:フローズンムーン
母父:アドマイヤムーン

スタートは良かったと思います。外目の中団につけてレースを進めました。道中は外からアリディブリラーレが上がっていくとやや掛かる様子も見られましたが、吉田隼人騎手が抑えるとその後は落ち着いて走っていたと思います。3,4コーナーでは大きくポジションが変わることもなく外をまわりながら直線に入りました。直線に入って外から追われると良い反応をしめし、前との差をどんどん縮めていきました。最後までバテることなく走りゴール前ではクビ差とらえて優勝しました。
父モンテロッソのスタミナに母父アドマイヤムーンのスタミナを入れた配合でしょうか。Seeking the GoldのクロスがあることでMr. Prospectorクロス、La Troienneのクロスが成立しています。さらに母母Tee KayにはLa Troienneの血を引くMy CharmerやBlue Eyed Momoがおり、さらなるスタミナ強化をしています。今度は父モンテロッソに目を向けるとShirley Heights、Sadler's Wells、AntelliereといったTourbillonの血を引いた馬がおりスタミナを強化していることがわかります。Seeking the Gold含むMr. Prospectorクロスによりスピードを強化したうえでこのような血統背景がみられます。面白い血統だな、と思いますし、距離は2000mでも問題ないのではないでしょうか。


11月5日(日)東京6R 芝1800m 優勝 1:52.0(晴・良)

シナモンフレイバー        牡

父:ディープブリランテ
母:サンフラワーガール
母父:タイキシャトル

スタートは一番良かったですかね。ダッシュもよくそのまま逃げる形になりました。道中はスローでの逃げでしたね。前半1000mが1.05.5という流れをつくり自身に有利なペースをつくりました。遅いペースでもとくに掛かる様子もなく自分のペースで走っていたと思います。そのまま3,4コーナーも先頭でまわり直線に入りました。直線に入っても余裕がありましたね。後続からくる馬もなく、余裕をもってゴールしました。完勝だったとは思いますが、もう少し早いペースでのレースが観てみたいですね。
父ディープブリランテのスタミナに母父タイキシャトルのスピードを入れた配合でしょうか。Haloクロスによりスピードを強化していますし、Lyphardのクロスによりスタミナも強化していますね。また深部ではありますが、RivermanとDevil's Bagの間でLa Troienne
クロスも成立しています。距離は2000mが適正距離ではないでしょうか。

余談ですが、ちゃしぶ的にディープブリランテは強い馬を多く出すのではないかと考えています。そのポイントとなるのがラヴアンドバブルズです。このラヴアンドバブルズにはTourbillonやLa Troienneといったスタミナを強化する血が多く含まれています。この血を活かす配合ができれば中距離で活躍する産駒が多く出るのではないかと考えています。


11月5日(日)京都5R 芝2000m 優勝 2:03.9(晴・良)

スラッシュメタル      牡 

父:ワークフォース
母:ゼマティス
母父:ゼンノロブロイ

スタートはそんなに良くありませんでしたね。それでも道中は中団の外につけてレースを進めました。掛かる様子もなくリズムよく走っていたと思います。3,4コーナーでは徐々に前との差を詰め、4コーナー出口では前を射程圏内に入れていましたね。直線に入り追われると反応良く一気に抜け出してそのままゴールしました。瞬発力が良い馬ですね。
父ワークフォースのスピードに母父ゼンノロブロイのスタミナを入れた配合でしょうか。といってもワークフォース十分なスタミナ血統を持っています。Mr. Prospectorのクロス、Nureyevのクロスでスピードを強化しています。またSadler's Wellsとマイニングの間でLa Troienneのクロスが成立しスタミナを強化していますし、Sadler's WellsとHoist the Flag、またAhonooraの間ではTourbillonのクロスが成立してこれもスタミナを強化しています。スピードがどれほど強化されるかにもよりますが、全体的には長距離でもバテずに走れそうな血統背景だと思います。


11月5日(日)京都6R 芝1400m 優勝 1:22.2(晴・良)

サウンドキアラ      牝 

父:ディープインパクト
母:サウンドバリアー
母父:アグネスデジタル

スタートは普通でしたね。積極的に前に行こうとはせず中団からの競馬になりました。道中は徐々にポジションを上げ、3コーナー前では先団後方につけることができました。そのまま3,4コーナーでは外をまわって前との差をつめて直線に入りました。直線に入って追われると反応良くすぐに先頭に立ち抜け出しましたね。
父ディープインパクトのスタミナに母父アグネスデジタルのスピードを入れた配合でしょうか。5代目までにクロスはないですが深部ではHyperionのクロスが成立していますね。またMr. Prospectorとサンデーサイレンスの間で米国スタミナ血統のクロスが成立しています。距離は1600m~1800mくらいが適正距離でしょうか。


未勝利戦

11月5日(日)東京1R ダート1600m 優勝 1:39.8(晴・良)

トキノパイレーツ        牡

父:モンテロッソ
母:エルサフィール
母父:タヤスツヨシ

スタートは良かったですね。そのまま好位につけてレースを進めました。道中は2,3番手につけてリズムよく走っていたと思います。3,4コーナーでは先頭を行くハッスルボーイに並びかけながらまわってきて、直線に入りました。直線に入って持ったまま先頭に立ちました。直線半ばから追われると力強く抜け出しました。最後までしっかり走って2着エルティグレに1 1/4馬身差をつけて優勝しました。
父モンテロッソのスタミナに母父タヤスツヨシのスピードを入れた配合でしょうか。しかし先ほどもいったように父モンテロッソもスタミナ十分な血統背景なので全体的にはスタミナ寄りだと思います。母エルサフィールにはBuckpasserのクロスがありすでにLa Troienneのクロスが成立していますが、父モンテロッソにあるSadler's WellsやAntelliereにもLa Troienneが入っておりここでもクロスが成立しています。またSadler's WellsとDamascusの間でTourbillonのクロスが成立してこれもスタミナを強化していると考えます。これだけLa Troienne後が入っているとダート適正も高くなるので、今回ダート戦に変更したのは良い判断だったといえますね。


11月5日(日)東京2R ダート1300m 優勝 1:20.4(晴・良)

アメリカンファクト       牡

父:Speightstown
母:Missamerica Bertie
母父:Quiet American

スタートは普通でしたが、ダッシュが良く好位につけることができました。道中は3番手につけてレースを進めていましたね。3,4コーナーではその位置をキープしてまわってきました。直線に入って追い出すとジワジワと脚を伸ばして、直線半ばで先頭に立ちました。そのままバテることなく最後まで一生懸命に走り、2着トーセンスティールに1 3/4馬身差をつけて優勝しました。
相対的に言って父Speightstownのスピードに母父Quiet Americanのスタミナを入れた配合でしょうか。Mr. Prospectorのクロス、Secretariatのクロス、Dr. Fagerのクロス、Bold Rulerのクロスと多くのクロスがあります。Mr. ProspectorやBold Rulerのクロスでスピードを強化していますが、その中でもDr. FagerのクロスによりLa Troienneのクロスが成立していることに注目ですね。BuckpasserがいることでさらにLa Troienneの血が追加されよりクロスの影響を強くしていると考えます。これによりダート適正が高くなっていると思いますし、スピード血統のクロスも多いのでダートの1200m~1600mが適正距離だと考えます。


11月5日(日)東京3R 芝1600m 優勝 1:34.9(晴・良)

ライレローズ      牝

父:ディープブリランテ
母:ヴィアンローズ
母父:Sevres Rose

スタートは良かったですね。内からコスモフェリークが前に行ったので、控えて2番手からの競馬になりました。道中は終始行きたがっている感じでしたかね。北村宏司騎手が掛からない程度にうまく抑えていたと思います。3,4コーナーでは先頭に並びかける形でまわってきましたね。直線に入ると先頭に並んだまま半ばまで持ったままでした。追われ始めると反応良く一気に抜け出しましたね。抜け出しからは後続との差は広がりませんでしたが、2着レネットに1 1/2馬身差をつけて優勝しました。瞬発力があるタイプですかね。
父ディープブリランテのスピードに母父Sevres Roseスタミナが入った配合ですね。Riverman、Akarad、Lady Berryの間でTourbillonのクロスが成立してスタミナを強化しています。父ディープブリランテがスピード優位の中距離馬なので、スタミナを強化するという意味では良いと思います。そう考えると2000m以上でも問題ないと思います。距離が伸びてのレースも観てみたいですね。


11月5日(日)京都1R ダート1400m 優勝 1:26.5(晴・良)

ティカル       牡

父:ヘニーヒューズ
母:マヤノマヤ
母父:タイキシャトル

好スタートからダッシュよく、また富田暁騎手が押して先頭に立って逃げましたね。道中も自分のペースで走っていたと思いますし、3,4コーナーでも単騎でまわってきました。直線に入ると後続をすでに突き放していましたね。追われるとさらに差を広げて2着に6馬身差をつけて優勝しました。
マイル適性を高めた配合でしょうか。Haloのクロスでスピードを強化して、Nijinskyのクロスでスタミナを強化していますね。父ヘニーヒューズの産駒にはダートで活躍した馬が多く、また母父タイキシャトルもダートで活躍しているので、ダートでも走れる適正はあると考えますし、これまでの結果をみるとダートの短距離がよさそうですね。


11月5日(日)京都2R 芝1600m 優勝 1:35.1(晴・良)

シグナライズ        牝

父:Frankel
母:ワイルドココ
母父:Shirocco

スタートは良かったですね。中団に位置するかと思いましたが、やや掛かり気味だったこともあり5,6番手の外につけましたね。3コーナー入るあたりで3番手まで上がり、コーナーをまわりながらさらにポジションを上げ、直線に入る時には先頭に並んでいましたね。直線に入って追われるとあっさりと抜け出して2着に2馬身差をつけて優勝しました。
父Frankelのスピードに母父Shiroccoのスタミナを入れた配合でしょうか。Northern Dancerのクロスによりスタミナを強化していますね。またKonigsstuhlのクロスがありますが、これはTourbillonの血を含んでおり、Sadler's WellsがいることでさらにTourbillonの血が追加されています。このように考えるとシグナライズはスタミナ優位の競走馬といえますし、2000m以上でも走れるのではないでしょうか。切れがあるタイプではないと思うので、今回のレースのような展開が良いと思います。


11月5日(日)京都3R ダート1800m 優勝 1:54.8(晴・良)

グレートタイム       牡

父:キングカメハメハ
母:ミラクルレジェンド
母父:フジキセキ

スタートは悪かったですね。出遅れ気味で後方からの競馬になりました。後方3番手にいましたが、1,2コーナーの外目をまわりながら前との差を詰め、向正面に入るときには中団の位置にいました。3コーナー入る辺りからポジションを上げ、4コーナーをまわるときには先団を射程圏内に入れて外からさらに上がってきました。直線に入った時にはすでに2番手でしたし余裕もありましたね。追い出されると先頭を行くサンライズコロンを一気に抜き去りあとは差を広げるばかりでした。2着サンライズコロンに5馬身差をつけて優勝しました。
父キングカメハメハに母父フジキセキのスタミナを入れた配合ですかね。Northern Dancerのクロスでスタミナを強化していますね。聞きなれないSanta Quillaという馬のクロスがありますが、この馬の血統にはTourbillon、Mahmoud、Princequilloといったスタミナ血統が含まれており、そのためこれらがクロスしていることになります。Mill ReefがいることでTourbillonのクロスがさらに追加されていますね。このような背景を考えるとスタミナ十分だと考えますし、それを馬力としてダートの適正が高くなったのかもしれませんね。


11月5日(日)京都4R 芝1800m 優勝 1:48.8(晴・良)

ウォルビスベイ      牡

父:ディープインパクト
母:オヴァンボクイーン
母父:Kalatos

スタートは普通に良かったでしょうか。好位につけてレースを進めました。道中は3,4番手につけてリズムよく走っていたと思います。3,4コーナーでもそのままの位置をキープしてまわってきました。直線に入って外目に出して追われるとしっかり足を伸ばしていました。内にアメリカンワールドと馬体を併せてたたき合いになりました。最後には競り勝って後ろからインスピレーションが迫ってきましたがクビ差粘ることができました。前半1000mが59.9とこのクラスではやや速いペースだったと思いますが、このペースを先行して最後まで粘りこむあたり強い内容だったと思います。
父ディープインパクトに母父Kalatosのスピードを入れた配合でしょうか。母オヴァンボクイーンの中でSuper Concordeとイルドブルボンの間でTourbillonのクロスが成立していますし、サンデーサイレンスとNijinskyの間で米国スタミナ血統のクロスが成立しています。全体的に見ても深部でHyperionのクロスが成立していますし、スピードをもたらすLady Josephineの血も含まれていますね。スタミナだけでなく、スピードも強化している良い血統だと思います。




参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2017年11月8日水曜日

11月4日(土)第53回 京王杯2歳ステークス(GⅡ)も振り返ってみた!


第53回 京王杯2歳ステークス(GⅡ)結果

(11月4日(土)東京競馬場 芝1400m 1:21.9(曇・良))

1着  タワーオブロンドン
2着  カシアス
3着  アサクサゲンキ

タワーオブロンドンがオープン特別、GⅡと連勝しましたね。
好スタートを切りましたが逃げることはなく、内ラチ沿いの中団についてレースを進めました。道中は外に他の馬が馬体を併せると掛かり気味になることがありましたが、C.ルメール騎手がうまく抑えていたと思います。3コーナー前には比較的落ち着いて走っていましたかね。そのまま内ラチについて3,4コーナーをまわり直線に入りました。直線に入ると外に持ち出し追い始めました。上り坂では前との差は詰まりませんでしたが、坂を上ってからの伸びは凄かったですね。一気に抜け出すと2着カシアスに2馬身差をつけて優勝しました。

それではタワーオブロンドンの血統について触れます。

タワーオブロンドンについては「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して⑮」「9月23日(土)ききょうステークス(OP)も振り返ってみた!」で触れています。何度も言うようにMr. Prospectorのクロスによりスピードを強化していますが、それ以上にスタミナがあるように考えます。また今回改めて血統表を見てみるとSpeak John、Shirley Heights、Sadler's Wells、Doff the Derbyの間でTourbillonのクロスがあることが確認でき、スタミナを強化しているように思います。全体的には課題はスピードの様に感じますが、レースを観る限りMr. ProspectorのクロスやNasrullahのクロスによりスピードもうまく強化されているように思います。今回のレースで4走目ということで競馬も覚えてきていると思うので、先がますます楽しみですね。



参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

11月4日(土)きんもくせい特別(2歳500万円以下)も振り返ってみた!


きんもくせい特別(2歳500万円以下)結果

(11月4日(土)福島競馬場 芝1800m 1:51.8(小雨・良))

1着  レーツェル
2着  ラスエモーショネス
3着  スーサンドン

レーツェルがデビュー2連勝を決めました。
スタートは普通でしたね。積極的に逃げようとはしませんでしたが、好位はキープしようとする北村宏司騎手の意思は見えたように思います。5頭の先団の中でも後方の外目につけてレースを進めました。道中は外目で掛かる心配もありましたが、北村宏司騎手騎手がうまく抑えていたと思います。3,4コーナーでは先頭を射程圏内に入れていましたが、ややズブかったのか4コーナーをまわりながら鞭を入れていましたね。直線に入って追われるとジリジリと脚を伸ばしていましたね。スローペースだった分どの馬にも脚は残っていましたが、最後は先頭を行くラスエモーショネスをハナ差とらえて優勝しました。

それではレーツェルの血統について触れます。

レーツェルについては「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して⑧」で触れています。父マンハッタンカフェのスピードに母父Monsunのスタミナを入れた配合といえますが、父マンハッタンカフェもスタミナ優位の競走馬なので全体的にはもちろんスタミナ優位になります。母ミスティーク2の中ですでにTourbillonのクロスがありますがAllegedがいることでさらにTourbillonが追加されています。またこのAllegedとGraustarkの間でRibotのクロスが成立していますし、Mosellaとの間ではHyperionのクロスが成立してスタミナを強化しています。さらにいえばAllegedとSanta Lucianaとの間にはLady Josephineの血を含んだHyperionとのクロスが成立しておりスタミナと同時にスピードも引き継がれていますね。
最初にいったように全体的にはスタミナ優位の血統背景だと考えるので、もっと距離が延びて良いと考えています。



参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
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2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㊻ 11月4日(土)勝ち上がり馬


今週も2歳戦の新馬戦、未勝利戦を振り返っていきます。11月4日(土)のレースです。

11月4日(土)東京5R ダート1300m 優勝 1:17.4レコード(晴・良)

ミスターメロディ      牡 

父:Scat Daddy
母:Trusty Lady
母父:Deputy Minister

好スタートから内枠ということもありすんなり逃げる形になりましたね。3,4コーナーでは後続からのプレッシャーを受けていましたが、スピードの違いもあってかあまり関係無さそうでした。直線に入っても余裕がありましたね。半ばまでは持ったままでしたし、追われると後続を突き放すだけでした。鞭は使ってないですかね。2着に8馬身差をつけて優勝しました。しかもレコード勝ち…強かったですね。
父Scat Daddyに母父Deputy Ministerの力強さをいれた配合ですかね。Mr. Prospectorのクロスでスピードを強化していますし、Northern Dancerのクロスでスタミナを強化していますね。また深部ではありますがLikeable StyleとMint Copyの間ではLa Troienneのクロスも成立していますし、別のところでは米国スタミナ血統も多く含まれています。PrincequilloやHyperionの血も多く含まれていますね。ダート適正は高いと思いますし1600mまでは問題ないと思います。


11月4日(土)東京6R 芝1600m 優勝 1:37.5(晴・良)

ジーナスイート        牝

父:ステイゴールド
母:ディアジーナ
母父:メジロマックイーン

スタートは良かったと思います。その後積極的にというわけではありませんが、押し出されて逃げる形になりました。道中は後続を引き付けての逃げになりましたが、特に掛かるようなこともなくリズムよく入っていたと思います。3,4コーナーもそのままのペースでまわっていたと思います。直線に入っても余裕があったでしょうか、内にクスリバコ、外にルックスマートと馬体を併せ、最後はクスリバコとのたたき合いになりました。着差は1/2馬身差でしたが、着差以上の余裕があったように見えました。
血統は父ステイゴールド、母父メジロマックイーンの黄金配合ですね。ドリームジャーニー、オルフェーヴル、ゴールドシップらがこの黄金配合で、中長距離を適正距離として活躍しました。そのことを考えるとジーナスイートも中長距離が適正距離と考えます。母母アイネスターキンもスタミナ血統ですが、Lady Josephineと組するHyperionがいて、ノーザンテースト、Alcide、Wishing Wellに含まれているHyperionとクロスを成立させることでスタミナだけでなく、スピードも強化されています。黄金配合による競走馬の活躍を見る限り、血統背景は素晴らしいというほかないと思います。やはり距離が延びて良いタイプと考えます。


11月4日(土)福島5R ダート1700m 優勝 1:50.4(曇・稍重)

レナータ        牝

父:ブレイクランアウト
母:ゴールドデイ
母父:Seeking the Gold

スタートはあまりよくありませんでしたが、ダッシュよく(掛かって?)好位につけることができました。道中は3,4番手の外につけてレースを進めていましたし、掛かる様子もなく走っていたと思います。3コーナー時点では手ごたえ良く早くも先頭に並んでいましたね。そのまま直線に入って追われて抜け出しました。ゴール前ではタマモストームにハナ差詰め寄られましたが、何とか粘りこむことができましたね。
父ブレイクランアウトのスピードに母父Seeking the Goldのスタミナを入れた配合でしょうか。Mr. Prospectorのクロスがあることでスピードが強化されていますが、早熟性も気になるところです。しかしフレンチデピュティやGraustarkの存在、BuckpasserとNijinsky(さらにいえばMr. Prospector)の間にある米国スタミナ血統のクロスによりスタミナが強化されている利点もあります。レースを観た感じではスピードや切れがあるタイプではなさそうなので、スタミナ優位なのかな、と思いますし、それであれば早めに抜け出して押し切る形が良いと考えます。


未勝利戦

11月4日(土)東京1R ダート1400m 優勝 1:26.6(晴・良)

ミヤギウイング        牝

父:エンパイアメーカー
母:キョウエイタキオン
母父:アグネスタキオン

スタートは良くありませんでしたが、内枠ということもあり中団からレースを進めることができました。道中は内ラチ沿いの馬込みの中で走っていましたが、掛かっていましたね。横山典弘騎手が抑えようとしていましたが、3コーナーに入る辺りまで掛かっていました。3,4コーナーをまわるときには落ち着いて走っていたと思います。直線に入ると外に出すことができず、インをついて伸びていましたが、直線半ばで前が壁になり外に持ち出して追われると一気に抜け出しましたね。2着ウメタロウに3 1/2馬身差をつけて優勝しました。
父エンパイアメーカーの力強さに母父アグネスタキオンのスピードを入れた配合でしょうか。Mr. Prospectorのクロスがあることでスピードを強化していますし、Buckpasser、サンデーサイレンス、Nijinsky、In RealityさらにはMr. Prospectorとの間で米国スタミナ血統のクロスがみられています。ダート適正もあると思いますし、距離が延びても問題ないのではないでしょうか。


11月4日(土)東京2R ダート1600m 優勝 1:38.2(晴・良)

エンパイアミライ       牡

父:エンパイアメーカー
母:スプリングフェスタ
母父:ゼンノロブロイ

スタート良く押して好位につけました。道中は先頭を行くスロットマシーンの直後につけて走っていましたね。3,4コーナーでは逃げるスロットマシーンに並びかけ、外からはトーセンヴィータが馬体を併せてくる展開で直線に入りました。直線に入ると外にトーセンヴィータと馬体を併せたたき合いになりました。常に1/2~1馬身は抜け出している状態でした。最後まで差が縮まることはなくたたき合いを制して優勝しました。3着のクニノオーシャンとは10馬身以上離れていたことを考えると、1,2着馬の力が抜けていたということでしょうね。
こちらも東京1Rで優勝したミヤギウイングと同じような血統背景になっています。大きく違うのはBuckpasserのクロスがあることでLa Troienneのクロスが成立していることでしょうか。El Gran Senor、マイニング、シルにこのBuckpasserの血が流れており、La Troienneだけでなく米国スタミナ血統のクロスも成立しています。このように考えると血統背景上はミヤギウイングよりダート適正は高いと考えます。


11月4日(土)東京3R 芝2000m 優勝 2:02.6(晴・良)

コズミックフォース      牡

父:キングカメハメハ
母:ミクロコスモス
母父:ネオユニヴァース

スタート良く、内枠よりだったこともあり好位につけることができました。道中は馬込みの4~6番手でレースを進めました。落ち着いて走っていたと思いますし、3,4コーナーでも同じような位置をキープしてまわってきました。直線に入って追われるとインの狭いところを抜け出してきました。切れる脚はないですが、ジワジワと脚を伸ばし2着トーセンクリーガーに1 1/4馬身差をつけて優勝しました。
父キングカメハメハのスピードに母父ネオユニヴァースのスタミナを入れた配合といえるでしょうか。Mr. Prospectorのクロスでスピードを強化していますね。またMill ReefとSecretariatの間でNasrullahとPrincequillo組のクロスが成立してスピードとスタミナを強化しています。またMill ReefとLover's Walkの間でNever Bend(母Lalun)のクロスが成立しておりTourbillonがクロスしていることになります。またNever BendとSex Appealの間でLa Troienneのクロスが成立しています。レースを観る限り2000m以上でも問題なさそうですね。


11月4日(土)東京4R 芝1400m 優勝 1:22.5(晴・良)

アイスフィヨルド       牡

父:クリストワイニング
母:ラトーヌインパクト
母父:ディープインパクト

スタートは普通でしたね。外枠からの出走で中団につけました。先行する馬が多く前が壁になっていましたね。外をまわってのレースでしたが、3,4コーナーでも同じような位置にいてまわっていましたね。直線に入ると持ったままで前との差を詰めていましたね。追い出されると反応良く伸びて一気に抜け出しました。そのまま3馬身の差をつけて優勝しました。
父クリストワイニングのスピードに母父ディープインパクトスタミナを入れた配合でしょうか。父クリストワイニングはMr. Prospectorのスピードを引き継ぎながら、Key to the Mintというスタミナがあり、Tourbillonのクロスもあることでより強化しています。血統からはダート適正が高いように考えます。母側にはダートでも強さを見せていたタイキシャトルもいることからダートでも走れるのではないでしょうか。今回勝ち上がったので芝ももちろん走れるとは思いますが、一度ダートでの走りも観てみたいですね。


11月4日(土)福島1R ダート1150m 優勝 1:09.3(曇・稍重)

スリーチェイサー        牡

父:シニスターミニスター
母:ゴールドチェイス
母父:アドマイヤムーン

スタート良くダッシュもつきましたね。好位についてレースを進めることができました。道中は3番手の外につけ流れに乗っていたと思います。3,4コーナーでは逃げるソングオブファイアにい並び、そのまま直線に入りました。直線に入っても余裕がありましたね。持ったままでソングオブファイアと馬体を併せて走っていましたし、追い始めると一気に抜け出しました。2着ソングオブファイアに1 1/2馬身差をつけて優勝しました。
父シニスターミニスターにはダートで活躍する産駒が多いですが、そこに母父アドマイヤムーンのスピードを入れた配合といえるでしょうか。Mr. Prospectorのクロスがあることでスピードを強化し、SecretariatのクロスでNasrullahとPrincequillo組のクロスが成立することでスピードとスタミナを強化しています。またMy CharmerとBuckpasserとの間ではLa Troienneのクロスが成立して底力を強化しています。血統背景からいうとダート適正が高いと考えますね。距離は1600mまでは問題ないのではないでしょうか。


11月4日(土)福島2R 芝1800m 優勝 1:49.5(曇・良)

プタハ       牡

父:ヘニーヒューズ
母:シャラポワ
母父:サンデーサイレンス

スタートは一番良かったのではないでしょうか。そのまま先頭に立ち逃げる形になりました。やや行きたがったのか、ペースを抑えるためか岩田康誠騎手が抑える場面がありましたが、全体的に道中は落ち着いて入っていたのではないでしょうか。そのまま先頭で3,4コーナーをまわり直線に入りました。直線に入って追われると最後まで一生懸命走っていましたね。後続からも脚を伸ばしてきている馬もいましたが、差が詰まることなく2着に1 1/4馬身差をつけて優勝しました。
父ヘニーヒューズのスピードに母父サンデーサイレンスのスタミナを入れた配合でしょうか。父ヘニーヒューズにはTourbillonのクロス、Princequilloのクロスなどによりスタミナが強化されており、ダート適正が高いと考えます。そこにスタミナを入れた配合ですが母側にはBlushing Groomというスピード血統が入っており、芝での適性を上げているのだと思います。今回は芝でのレースで優勝しましたが、もう一度ダートでのレースも観てみたいですね。



参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

2017年11月7日火曜日

11月3日(金)第22回 KBS京都賞ファンタジーステークス(GⅢ)も振り返ってみた!


第22回 KBS京都賞ファンタジーステークス(GⅢ)結果

(11月3日(金)京都競馬場 芝1400m 1:22.9(晴・良))

1着  ベルーガ
2着  コーディエライト
3着  アマルフィコースト

ベルーガがデビュー2連勝で重賞を勝ちました。
スタートは普通でしたね。積極的に好位を取ろうとはせず後方からレースを進めました。道中も後方3,4番手でリズムよく走っていたと思います。3コーナーに入ってもそのままのポジションで進めていき、4コーナー半ばから追い始めましたね。直線に入って外から追いこんできましたが良い伸びを見せていましたね。ゴール前では2着コーディエライトに1/2馬身差をつけて優勝しました。

惜しかったのは3着アマルフィコーストでしょうか。直線では伸びていましたが、馬込みを縫うように走っていたので、まっすぐ走れてスピードに乗っていれば勝ち負けできていたと思います。

それではベルーガの血統について触れます。

ベルーガについては「2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㉔ 8月27日(日)勝ち上がり馬」で触れています。
父キンシャサノキセキのスピードに母父Kris S.のスタミナを入れた配合でしょうか。Hail to Reasonのクロスでスピードを強化し、Kris S.とサンデーサイレンスがいることで米国スタミナ血統のクロスが成立しスタミナも強化されています。Northern Dancerのクロスがあることでもスタミナは強化されていると思います。父キンシャサノキセキは短距離で活躍した競走馬だったので、1600mまでは問題ないと思います。ただ父キンシャサノキセキはスピードよりスタミナ優位の血統背景をしていると考えています。このスタミナ血統の影響が強く出ると中距離でも走れるのではないかと考えます。



参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン