2017年11月7日火曜日

2歳馬デビュー 2018クラシック制覇を目指して㊺ 11月3日(金)勝ち上がり馬


今週も2歳戦の新馬戦、未勝利戦を振り返っていきます。11月3日(金)のレースです。

11月3日(金)京都5R 芝1400m 優勝 1:23.4(晴・良)

カーティバル      牝 

父:ロードカナロア
母:プリンセスルーシー
母父:Strategic Prince

スタートは普通でしたが、その後のダッシュが良く好位につけましたね。道中は外目2,3番手につけてレースを進めました。レースの流れに乗って走っていたと思います。4コーナー出口では先頭に並んで直線に入りましたね。追い出されるとしっかり足を伸ばしましたね。内からキャッチミーアップが追ってきて体を併せようとしmしたが、差が詰まることはなくそのまま1/2馬身差をつけて優勝しました。
父ロードカナロアのスピードに母父Strategic Princeのスピードをさらに入れた配合ですが、このようなスピード配合の中で注目すべきは母母Lealaのスタミナ血統だと考えます。この血統があることでマイルまでは走れる血統になっていると考えますが、母母Lealaの中にはSadler's Wellsがおり、父ロードカナロアのラストタイクーンとの間でLalun(父父父Tourbillon)のクロスが成立しています。またLa Troienneのクロスも成立していますね。スピード血統を集めたような血統背景の中にこのようなスタミナも抑えているよい血統だと思います。


11月3日(金)京都6R ダート1400m 優勝 1:26.8(晴・良)

タマモカトレア        牝

父:ヘニーヒューズ
母:チャームナデシコ
母父:ワイルドラッシュ

スタートは出遅れました。押して何とか先団後方につけてレースを進めました。そのまま馬込みの中からレースを進め、3,4コーナーでも馬込みの中でポジションを上げていきました。直線で外に出して追い出すとジリジリと脚を伸ばしていましたね。切れる脚ではないですが、決してバテないという走りでした。
父ヘニーヒューズのスピードに母父ワイルドラッシュのスタミナを入れた配合ですね。深部ではPrincequilloのクロスやHyperionのクロスが成立しています。適正としてはやはりダートの方が高いようにイメージします。距離は延びてもよいと思いますし、理想としては先行して粘りこむ展開が合っていると思います。



11月3日(金)京都7R 芝1600m 優勝 1:35.4(晴・良)

トゥラヴェスーラ        牡

父:ドリームジャーニー
母:ジャジャマーチャン
母父:アドマイヤコジーン

スタートは特別よかったわけではなかったと思いますが、ダッシュよく2番手につけて展開になりました。…が、行きたがって先頭に立ちましたね。先頭に立ってからは後続を引き付けて逃げていましたね。3,4コーナーをまわりながら後続との差を徐々に広げていきましたね。直線に入ってから追われると後続との差を広げるばかりでしたね。余裕をもって3馬身差をつけて優勝しました。
父ドリームジャーニーのスタミナに母父アドマイヤコジーンのスピードを入れた配合でしょうか。母父アドマイヤコジーンにはNasrullahの血が流れており、父父サンデーサイレンスにはNasrullahと3/4同血のRoyal Chargerがいます。また母母ラスリングカプスの父はWoodmanでMr. Prospectorの血を引いており、このような背景からもスピードを強化しています。しかしトゥラヴェスーラの特徴はそれを支える血統にあります。まず、ノーザンテースト、Northern DancerのクロスがあることでHyperionのクロスが多くみられ、スタミナを強化しています。そして最大の注目はメジロマックイーンです。メジロマックイーンの血統にはHyperion、La Troienne、Tourbillonの血が流れており、これらの血を活かすことが求められますが、母ジャジャマーチャンを迎えることですべてを活かしています。母側にノーザンテースト、プレイメイトがいることでHyperionのクロスが、同じくプレイメイトがいることでLa Troienneのクロスが、アドマイヤコジーンとラスリングカプスの深部でTourbillonがおりクロスが成立しています。これらの血統の支えがあり、トゥラヴェスーラのスピードを支えている好配合だと考えます。距離はもっと伸びても問題ないと思います。


未勝利戦

11月3日(金)京都1R ダート1200m 優勝 1:13.5(晴・良)

ブルベアルッコラ        牡

父:エイシンフラッシュ
母:セレスフェアリー
母父:アドマイヤベガ

スタートは良かったですね。そのまま馬なりで走り後方に下がりました。道中もそのまま後方2番手から競馬を進めました。前半3F35.4秒と速いペースでしたね。3,4コーナーでも後方でしたが徐々に前との差を詰めていきました。直線に入って外に出して追われると素晴らしい脚をみせましたね。ゴール前ではしっかり前をとらえて優勝しました。
父エイシンフラッシュに母父アドマイヤベガを迎え中距離適性を高めた配合の様に思えます。母母ユーキャンフライがスピード血統であるのと、Mr. Prospectorのクロスによってもスピードを高めています。全体的にはスタミナ血統も多く含まれていますし、深部ではHyperionのクロスがあるので血統的にはもっと長い距離でも走れると思います。


11月3日(金)京都2R ダート1800m 優勝 1:55.3(晴・良)

ワイルドシング       牡

父:ワイルドラッシュ
母:ピサノガレー
母父:ブライアンズタイム

スタートは普通でしたね。そのまま中団外目につけてレースを進めました。道中もそのままの位置でレースを進め、3,4コーナーに入り外から徐々に進出して、4コーナー出口では先頭に並べかけていましたね。直線に入って追われると内にヤマカツケンザンと馬体を併せてたたき合いになりました。最後は競り勝ち3/4馬身差をつけて優勝しました。
父ワイルドラッシュに母父ブライアンズタイムの力強さを入れた配合ですね。ダート適正を高めた配合と考えます。Graustarkのクロスがあり、深部でTourbillonのクロスやHyperionのクロスも成立してスタミナを強化していますね。切れがあるタイプではなく、好位から粘りこむ展開が合っていると思います。


11月3日(金)京都3R 芝1200m 優勝 1:09.5(晴・良)

ミトノレインボー      牝

父:エイシンフラッシュ
母:ラズベリータイム
母父:フジキセキ

スタート良く押して好位につけましたね。道中は外目2,3番手につけてレースを進めました。前半3F34.0秒と速いペースでしたね。そのまま2番手で3,4コーナーをまわり直線に入りました。直線に入って追い出すと脚を伸ばし抜け出しました。そのまま後続の追撃を振り切り1 3/4馬身差をつけて優勝しました。
父エイシンフラッシュに母父フジキセキのスタミナを入れた配合ですかね。Mr. ProspectorとNijinskyがいることで米国スタミナ血統のクロスが成立していますし、深部ではTourbillonのクロスも成立していますね。距離はもっと長くても良さそうですね。


11月3日(金)京都4R 芝2000m 優勝 2:02.8(晴・良)

ガールズバンド       牝

父:ディープインパクト
母:エレクトラレーン
母父:Dubawi

スタートは良かったですね。積極的に前に行く感じではありませんでしたが、他の馬も前に行くことなく、内枠ということもあり逃げる形になりましたね。すぐ後ろにピリカクルがいたこともあってかやや行きたがっていましたかね。それでも向正面半ばにはやや落ち着いて走っているように見えました。そのまま3,4コーナーをまわって後続が馬体を並べてきたところで直線に入りました。直線に入って外にジェシーと馬体を併せて追い比べになりました。最後までたたき合いになりましたがアタマ差抜け出して優勝することができました。
父ディープインパクトのスタミナに母父Dubawiのスピードを入れた配合でしょうか。母エレクトラレーンの血統が素晴らしいですね。Sadler's WellsとShirley Heights、High TernがいることでTourbillonnクロスが成立していますし、そこにMr. Prospector、Blushing Groomというスピード血統を入れています。そこに父ディープインパクトを迎えることで、Blushing Groom等に含まれるNasrullahと3/4同血のRoyal Chargerが入ることでスピードを強化し、深部ではHyperionのクロスが成立してスタミナを強化しています。ディープインパクトは全体的に能力の底上げをしているイメージがありますが、母エレクトラレーンの素晴らしい血統背景の底上げをしたと考えるとガールズバンドには水準以上の能力はあるのではないでしょうか。


11月3日(金)福島1R ダート1700m 優勝 1:49.5(晴・稍重)

ディーズフェイク        牝

父:マンハッタンカフェ
母:ファイトソング
母父:アサティス

スタート良く内枠寄りということもあって逃げる展開になりました。道中は引き付けて逃げる形になりましたが、リズムよく走っていたと思います。3,4コーナーでは後続がついていくことができず差が広がる感じで直線に入りました。直線に入ってからカグラヤルージュが追いこんできましたが、追われ続けると最後には逆に差を広げて優勝することができました。
相対的に言って父マンハッタンカフェのスピードにアサティスのスタミナを入れた配合になっていますが、父マンハッタンカフェもスタミナ色が強い競走馬でした。Round Tableのクロスがあり、AllegedがいることでPrincequilloのクロスが成立していますし、さらにAllegedとGraustarkがいることでRibotのクロスも成立しています。この血統の注目点は母父母Secret Assetですね。この血統にはRibot、Flower Bowl(Hyperion等)、Tom Fool、La Troienneといったスタミナ血統が多く含まれています。この血統を活用することでスタミナを強化することができると考えます。ディーズフェイクはこのスタミナを主に強化しているのでダート適正が高いと考えます。


11月3日(金)福島2R 芝1200m 優勝 1:10.3(晴・良)

カシノクオーレ       牝

父:スクワートルスクワート
母:ノースアルテミス
母父:タイキシャトル

スタート良く押して好位につけました。道中は2番手でレースを進めていましたが、リズムよく走っていたと思います。4コーナー出口ではやや外に出しながらも先頭に並んでいましたね。直線に入って追われて抜け出すと、最後は我慢比べでした。後ろからクイーンズテソーロ、ヤマニンルネッタが詰めてきましたが、ゴールまで粘りこみましたね。
相対的にいえば父スクワートルスクワートのスピードに母父タイキシャトルのスタミナを入れた配合でしょうか。父スクワートルスクワートはNever BendのクロスをもつことでNasrullahのクロスとTourbillonのクロスが成立していることになります。母ノースアルテミスはCaerleon(父Nijinsky)のクロスをもってスタミナを強化していますし、Mr. Prospectorとの間では米国スタミナ血統のクロスが成立しています。距離はマイルまでは問題ないのではないでしょうか。


参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
   NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
   二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
   コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
   コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン

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