黄金配合
~父ステイゴールド×母父メジロマックイーン~
11月19日(日)京都3R2歳未勝利戦でゴールドフラッグが勝ちました。デビュー5戦目での勝利でしたが、全兄にGⅠ6勝のゴールドシップがいることでも知られていますし、今後期待が高まる競走馬ですね。ゴールドシップといえば父ステイゴールド×母父メジロマックイーンの黄金配合が有名です。ブログでも何度か上げましたが、黄金配合を持った馬にはゴールドシップをはじめ、オルフェーヴル、ドリームジャーニーといったGⅠを複数勝利している中長距離で活躍した競走馬がいます。
今日はその黄金配合について触れてみたいと思います。
黄金配合の血統(血統表①)
ここで注目したいのは日本が産んだ名馬メジロマックイーンです。
メジロマックイーンは菊花賞や天皇賞(春)といった長距離のGⅠを勝ったステイヤーです。それではまずメジロマックイーンの血統をみてみましょう。
メジロマックイーンの血統(血統表②)
青…La Troienne系
緑…Hyperion系とDonatello系
現在の主流血統であるNorthern DancerやHail to Reason等の血は流れていません。
メジロマックイーンのステイヤーとしてのスタミナを支えたのは、My Babuに流れるTourbillon、Blue Eyed Momoに流れるLa Troienne、Alycidonに流れるHyperionとDonatelloだと思います。血統全体をみてもスタミナにスタミナを加えた背景になっています。
これを踏まえたうえで黄金配合を焦点を絞ってみていきましょう。
黄金配合の肝は母父メジロマックイーンと父母ゴールデンサッシュと考えます。
下記はメジロマックイーンとゴールデンサッシュの血統を並べたものです。
メジロマックイーンとゴールデンサッシュの血統(血統表③)
赤…Tourbillon系青…La Troienne系
緑…Hyperion系とDonatello系
こうしてみるとTourbillonのクロス、HyperionとDonatelloのクロスがあることがわかります。これが黄金配合の良さなのだと考えます。
血統表①をもとにまとめると父父サンデーサイレンスのスピードを上記のTourbillonのクロス、HyperionとDonatelloのクロスによるスタミナが支えている血統背景になっています。これが父ステイゴールドと母父メジロマックーンの、すなわち黄金配合の血統背景になっています。
これだけでもよい血統になっているのですが、メジロマックーンの血統を最大限活かすにはBlue Eyed Momoに流れるLa Troienneの血も活用することが求められます。それを考えると母母の血統にLa Troienneの血が流れているものが良いと思いますし、さらに言えばサンデーサイレンスに流れるRoyal Chargerと3/4同血のNasrullahのスピード血統も入っている母母血統の方がよりよいのではないでしょうか。
このように考えるとステイゴールドの死が惜しいと感じますし、この黄金配合の血を引いた牝馬がこの血を絶やさずに繋げていってほしいと思います。
参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン
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