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今週も2歳戦の新馬戦、未勝利戦を振り返っていきます。9月9日(土)のレースです。
9月9日(土)中山5R 芝2000m 優勝 2:05.5(晴・良)
バレリオ 牡
父:ステイゴールド母:リリウム
母父:クロフネ
スタートでは出遅れて最後方からの競馬になりました。1コーナーをまわるあたりでは後方2番手になりましたが、向正面に入ってからポジションを上げていきました。1000m通過が1分6秒8とスローペースとなっていましたね。4コーナー出口では先頭に並びかける位置取りまで押し上げていましたので、津村明秀騎手の好判断だったと思います。直線で追われてからはしっかり伸びて抜け出し、そのまま優勝しました。
血統的にはスタミナタイプですかね。全姉にアイスフォーリスとう競走馬がいてオープンクラスで活躍していましたが、やはり芝の中長距離で多くのレースに出走していました。課題はスピードだと思うので、今回のレースでは出遅れて捲り気味のレースになりましたが、長い脚を使うレース展開が向くのではないでしょうか。
9月9日(土)阪神5R 芝1600m 優勝 1:37.3(晴・良)
ジャンダルム 牡
父:Kitten's Joy母:ビリーヴ
母父:サンデーサイレンス
好スタートから馬なりで好位3、4番手につけてレースを進めていました。そのまま4コーナーでは先頭に並ぶ勢いでしたが、途中口を割ってポジションを下げてしまいました。しかし体勢を整えると直線に入ってからは馬なりでスピードの違いで先頭をとらえ、追われてから鞭が入ると反応良く抜け出して、後続の追い上げを封じて優勝しました。強い勝ち方だったと思います。
父Kitten's Joyは中長距離で活躍した競走馬ですが、その父に母ビリーヴのスピードを入れた配合になっていますね。父は違いますが、兄弟にはファリダット、フィドゥーシアがおりどちらも短距離で活躍した(活躍している)競走馬がいます。ジャンダルムも短距離での活躍を期待されているのかもしれませんね。しかし、父Kitten's Joyの父父はSadler's Wellsです。これだけ見ると単純に短距離を主戦場に、というわけにはいかないと思います。1200m専用ということはないと思いますが、今回1600mのレースでは他の出走馬とのスピードの違いを見せつけた感じになりました。今回スローペースでしたが、もう少し流れたほうがレースはしやすそうな印象を受けましたし、ペースがある程度流れる1200m~1600mが適正距離だと考えます。
未勝利戦
9月9日(土)中山1R ダート1200m 優勝 1:13.6(晴・稍重)
クワトロダッシュ 牡
父:タートルボウル母:ラヴィングサンデー
母父:サンデーサイレンス
スタートは普通でしたが、その後のダッシュがつかず中団からの競馬になりました。その後は徐々に進出して4コーナー出口では外から先頭に並ぶ位置まで上がっていました。馬体を併せての追い比べではしぶとさをみせていましたね。抜け出してからも一生懸命走っていましたし、最後までバテることなくゴールしました。
父タートルボウルは欧州のマイル路線で活躍した馬ですが、母父にサンデーサイレンスを入れることで日本の馬場への適性を上げている印象を受けます。サンデーサイレンス自体日本での馬場適性の高さを見せ、様々な名馬を輩出していますしね。母母プリンセスシラオキはNever Bend(父Nasrullah)のクロスがありますし、父側5代目のゼダーンにもNasrullahの血が入っています。またNasrullahの4分の3同血のRoyal Chargerの血もサンデーサイレンスやHabitatにも入っていますね。5代目まではクロスはありませんが、その深部まで見ていくとこのように多くのスピード血統がクロスしていることがわかりますし、スタミナ血統もそこそこ見られます。距離はマイルでもよいと思いますし、芝でも走れるのではないでしょうか。
9月9日(土)中山2R 芝1600m 優勝 1:34.4(晴・良)
ハクサンフエロ 牡
父:シルポート母:メンブランツァ
母父:タイキシャトル
スタートよく、ダッシュもついて逃げる形になりました。単騎マイペースでの逃げでしたね。直線に入っても差が詰まることはなくそのままゴールしました。前半4F、後半4Fとも47.2秒だったので、うまく逃げられたレースだったのではないでしょうか。
父シルポートはマイル路線で活躍した競走馬ですが、母父にタイキシャトルを迎えることでさらにマイル適性を強化したようになっています。Halo、Mr. Prospectorのクロスでスピードを強化しているのはよいですね。
9月9日(土)阪神1R ダート1800m 優勝 (・)
ブルベアジネンジョ 牡
父:ジャングルポケット母:ワイングラス
母父:スペシャルウィーク
スタート、ダッシュよく外枠でしたが逃げることができました。そのまま最後の直線へ。外からビッグスモーキーが追いこんできたときには「差されるかな?」と思いましたが、そこから強かったですね。逆に突き放してゴールまで前を譲らず逃げ切ることができました。
父ジャングルポケット、母父スペシャルウィークとくるとスタミナ十分の産駒と判断しますね。母母ウインクルアーリーの血統がスピード血統なのは良いですが、よくよく血統表を見ていくと父母ダンスチャーマーの血統が興味深いです。血統の深部でHyperionの名前が多くみられます。Hyperionはスタミナ血統とみてよいのですが、ここら辺が多く含まれていることで馬力の強化につながったのではないでしょうか。母母ダンスチャーマーが力強さを伝えたことでダートでも問題なく走れるのではないでしょうか。
9月9日(土)阪神2R 芝1400m 優勝 1:22.9(晴・良)
ヤエノグラフ 牝
父:ロードカナロア母:シーカーマ
母父:Exchange Rate
スタートは普通でしたが、その後のダッシュが良く2番手からレースを進めていました。道中行きたがる面を見せていましたが、福永祐一騎手がうまく抑えていましたね。4コーナーではややズブいところを見せていましたが、直線に入って追われてからはしぶとく脚を伸ばしていました、鞭が入ってからより脚を伸ばしていたようにも見えます。
血統的には父ロードカナロアのマイラー適性をより強化したような配合になっていますね。Mr. Prospectorのクロスでスピードを強化しているのもよいと思いますが、ロードカナロア自体がスピードを持っている馬なので、ロードカナロアのスピードを持続できるスタミナを強化する配合がより良いのかな、とちゃしぶ的に考えてしまいます。
9月9日(土)阪神3R 芝1800m 優勝 1:47.4(晴・良)
シースプラッシュ 牡
父:エイシンフラッシュ母:シーディザーブス
母父:サンデーサイレンス
スタートは普通で、無理に前に行こうとせず中団からレースを進めました。3コーナー過ぎからやや押してポジションを上げようとしましたが、位置取りはそんなに変わらず直線に入りました。直線では前があいて追われて鞭が入るとよい反応をみせて一気に抜け出しました。最後はクリノダイヤモンドと競り合う形になりましたが、競り落として(スピードで抜け出して?)優勝しました。
父エイシンフラッシュには欧州で活躍した競走馬の名前が多くみられますが、母父にサンデーサイレンスを入れたことで米国血統を入れたのは良いと思います。母シーディザーブスの産駒の多くはダートを主戦場としていますが、その要因となっているのは母母ディフェレンテの血が影響しているのかな、と考えますが、今回のレースをみる限り芝でも問題なさそうですね。
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