今週も2歳戦の新馬戦、未勝利戦を振り返っていきます。10月1日(日)のレースです。
10月1日(土)中山4R 芝1200m 優勝 1:10.0(晴・良)
メイラヴェル 牝
父:ダイワメジャー母:ミリオンウィッシーズ
母父:Darshaan
スタート良く好位4番手からレースを進めました。道中はずっと行きたがっていましたね。内田博幸騎手がスピードを落とすことなく、うまく好位につけながらレースを進めていました。3コーナーから4コーナーにかけては抑えることなくポジションを上げ、4コーナー出口では先頭に並ぶ勢いでした。直線に入ってからは余裕をもっているように見えましたが、直線半ばからはチョトツとの追い比べになりました。馬体を併せながら追い続け最後はアタマ差でて優勝しました。
父ダイワメジャーのスピードに母父Darshaanのスタミナを入れた配合ですね。2000mまでは走れそうなバランスですが、Haloのクロスがあることでスピードが強化され、またHaloに流れているRoyal Chargerと4分の3同血のNasrullahの血も含まれているので、よりスピードが強化されていると思います。少なくとも1600mなら問題なく走れると思います。
10月1日(日)中山5R 芝1800m 優勝 1:52.8(晴・良)
グローリーヴェイズ 牡
父:ディープインパクト母:メジロツボネ
母父:スウェプトオーヴァーボード
好スタートから逃げる展開になりましたが、行きたがっていたのかM.デムーロ騎手が抑えてペースを落とそうとしていましたね。向正面に入ってしばらくすると折り合いがつき、前半1000m1.05.7とスローに落としてレースを進めました。4コーナー出口辺りから単独で抜け出す形になり、直線に入るとそのまま独走態勢に入りました。ゴールまで後続が追い上げてくることはなく、余裕をもってゴールしました。
父ディープインパクトのスタミナに母父スウェプトオーヴァーボードのスピードを入れた配合ですね。母母メジロルバートはスタミナ血統ですし、サンデーサイレンスとMr. Prospectorがいることで米国のスタミナ血統もクロスしていますね。そこにLyphardのクロスがありクラシックディスタンスに適応したスピードが強化されていると考えます。血統的には期待したい内容になっています。次走ではスローでなくある程度ペースが流れるレースを観てみたいですね。
10月1日(日)阪神5R 芝1400m 優勝 1:22.2(晴・良)
アルモニカ 牝
父:ロードカナロア母:アフリカンピアノ
母父:ディープインパクト
スタート良く先頭に立つ勢いでした。アルモニカも行きたがっていましたが、鞍上の松若風馬騎手が抑えて2番手からの競馬になりました。その後は折り合ってレースを進めることができ、4コーナー出口では先頭に並んでいましたね。直線に入って抜け出すと、外から来たバレンタインジェムに馬体を併せられるかな、と思うところはありましたが、結果的には並ばせず逆に突き放して優勝しました。
父ロードカナロアのスピードに母父ディープインパクトのスタミナを入れた配合になりますね。母母マンデラもスタミナ血統なので距離は1600m~1800mくらいがベストでしょうか。深部ではHyperionのクロスも成立しておりスタミナも強化されていると考えます。
未勝利戦
10月1日(日)中山1R ダート1200m 優勝 1:12.1(晴・稍重)
レベルスリー 牡
父:アグネスデジタル母:メイショウオスカル
母父:フジキセキ
スタート良く3番手につけましたが、しばらくは行きたがっていましたね。途中からやや落ち着きましたが、終始気持ちが前面に出ている走りでした。直線に入って追われるとじわじわと伸びて、しかし後続を突き放して優勝しました。
父アグネスデジタルのスピードに母父フジキセキのスタミナを入れた配合でしょうか。クロスもIn Reality、Northern Dancer、Wild Riskとスタミナを強化している内容になっていますしその分ダート適正があるのだと思います。前走芝のレースで凡走していることからも主戦場はダートになると思います。距離は延びても問題ないでしょう。
10月1日(日)中山2R 芝2000m 優勝 2:02.0(晴・良)
ヴェロニカグレース 牝
父:ハービンジャー母:エンジェルフォール
母父:ジャングルポケット
スタートは普通でした。そのまま内ラチにつけ馬なりでレースを進めました。道中は中団につけ、先団をみる形でレースを進めました。そのままレースが流れ、3、4コーナー中間では馬と馬の間に入りポジションを上げようとしたところ、嫌がったのか一度下がりましたね。その後体勢を整えて、大外をまわる形で4コーナーをまわってきました。直線に入っても大外から追われましたが、伸びが他馬とは違いましたね。一気に先団をとらえると1 1/4馬身突き放して勝ちました。
父ハービンジャーに母父ジャングルポケットのスタミナを入れた配合でしょうか。しかし父ハービンジャーも中長距離を主戦場とした競走馬なので、中長距離適性を強化したようなイメージですかね。スタミナは十分にあると考えますが、課題はスピードだと思います。しかし今レースで見せた切れはすごかったですね。サンデーサイレンス産駒が見せる切れの印象を受けました。
10月1日(日)阪神1R ダート1800m 優勝 1:55.2(晴・良)
オノリス 牡
父:トーセンホマレボシ母:フェリスタス
母父:Dansili
スタートは普通でしたがダッシュがつかず、小牧太騎手が出鞭を入れてポジションを取りに行きましたね。4、5番手につけてレースを進めました。外々をまわる展開でしたが、掛かる様子も見せず流れに乗っていたように思います。途中イグレットが大外から上がっていったときにつられて上がるのを抑えようとしたのかおいて行かれる形になりましたが、3コーナーから押してポジションを上げていき、4コーナー出口では先頭に並んでいました。直線に入って追われて抜け出しと後続を突き放し、5馬身差をつけて優勝しました。
父トーセンホマレボシのスタミナに、母父Dansiliのスピードを入れた配合ですね。しかし母父Dansiliの血統をみると米国のスタミナ血統のクロスがあったり、これもスタミナ血統のMahmoudのクロスがみられます。オノリスのダート適正のもとはこのようなクロスがあることが原因だと考えます。
10月1日(日)阪神2R 芝2000m 優勝 2:02.2(晴・良)
シエラネバダ 牡
父:ディープインパクト母:ミスパスカリ
母父:Mr. Greeley
スタートは良く馬なりで進め、中団からの競馬になりました。そのまま内ラチにつき、流れに乗って4コーナー出口までほぼ同じポジションを取りつつ走りました。直線に入って外目に持ち出し追い出すと、しっかりと伸びてゴール前では先頭を行くゴールドフラッグをしっかりとらえて優勝しました。
父ディープインパクトに母父Mr. Greeleyのスピードを入れた配合ですね。血統の深部ではNasrullahやRoyal Chargerのスピード血統が多くクロスを成立させています。この辺りが最後の直線で見せた伸びに影響しているのかもしれませんね。全兄にスプリングSを勝ったマウントロブソン、他にもポポカテペトルがいますが、どちらも芝の中距離を主戦場としているので、シエラネバダも芝中距離が主戦場となると考えます。
参考:競馬通信社著作・発行 尾林奉之 『血統基礎講座』
NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学サラブレッドの進化と限界
NHK出版 吉沢譲治 競馬の血統学Part2
二見書房 山野浩一編著 サラブレッド血統事典
コスモヒルズ 武市銀治郎 世界の逞しい血統1980~2010 血の活性化論
コスモヒルズ 小林皓正 新・血統マップ 日本&世界のサイヤーライン
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